まずは、不動産関係者のこの証言を聞いていただこう。「清原がまだ西武時代のことやけど、ワシ、東京・六本木のクラブで土下座していたところを目撃したことがあるで。相手は当時、闇カジノを仕切っていたDや。清原は、当時は今とは別の組織と懇意で、クラブでは大股開いて座って大きな態度しとったから、たしなめられたんやろうな」 本誌の取材によると、清原がC子さんとつきあっていたのは西武ライオンズ時代。C子さんは六本木の反社会的組織御用達で有名だったクラブママで、清原はその店の客として出入りし一目ぼれ。その後、彼女は清原が土下座したD氏と結婚。だが、その後も清原とC子さんは交流があったことが確認できた。

 さて、話をA氏の証言に戻そう。話は薬物に関することに至る。「昨年10月、立浪氏の件で久々に清原氏に連絡を取ったとき(“密談テープ”時)は、私もおかしい、と思いました。出会った頃と違い、呂律が回っていない。それから、会話の間がおかしい。イッて(薬物で意識が混濁して)、すぐ電話して来たのかなあと……」

 さらにA氏は、前出の清原被告の元恋人・C子さんとも交流があったそうで、こんな興味深い証言もしてくれた。「C子は、“清原は10代から精神安定剤を服用している”と言っていました。同様に、清原氏は私にも、“(精神安定剤が)やめられへん”と言ってました。精神安定剤は大量に飲んだり、酒と混ざると、酩酊状態になり、まっすぐ歩けない状態になるんです。意識がぶっ飛ぶこともある。ところが、薬物をやると、それを打ち消してくれるんです。それで手を出したのかもしれませんね……」

 堕ちた番長の怪しげな話の数々。だが、取材の最後にA氏は、こう語った。「B(前出の現役スター選手)の件といい、立浪氏の件といい、清原氏にとっては他人事ですよね。なのに、彼は本気で心配していました。また、清原氏は私と出会った直後、“自分は巨人に愛着がある”と語り、巨人の選手に女性トラブルが起これば、それが誰であっても処理してほしいと、私に依頼したこともありました。そして、その際の金は自分がすべて出すからと。さすがに、それには俠気を感じましたね」

 A氏にそう嘆願した彼は、「野球界で穢れるのは、俺だけでええんや」とでも思っていたのだろうか……。約65%といわれる薬物使用者の高い再犯率。それを考えると、長年薬物に溺れていた清原被告が更生するのは極めて難しい。だが、その茨だらけの険しい道をなんとか歩き抜いてほしいと思うのは、本誌の楽観的に過ぎる願いなのか。

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