効かない虫よけグッズに要注意!? 間違いだらけの「蚊よけ」対策の画像
効かない虫よけグッズに要注意!? 間違いだらけの「蚊よけ」対策の画像

 日本脳炎ウイルス、マラリア原虫、デングウイルス、ジカウイルス、ウエストナイルウイルス、チングニアウイルスなど、恐ろしい病原虫やウイルスを運ぶイヤな虫といえば「蚊」です。

 蚊といえば、プ~ンという不快な音をまき散らし、吸血されると耐えられないかゆみを残す嫌われ者。こうした蚊の被害から自分の体を守るためには、出来る限り「蚊に刺されない生活」を目指すしかありません。

 最近では薬局やホームセンター等で蚊を避けるためにさまざまなアイテムが発売されていますが、その中には「買ってもムダ!」なアイテムも! ここではそのいくつかをご紹介します。

●つりさげ式、置き式の虫よけハーブや虫よけ芳香剤
市販されている「虫をよける」とされるハーブや芳香剤は、人間やペットの血を吸う蚊にはまったく効果がありません。購入する際は箱書きをよく読み、適用害虫欄に「チョウバエ」「ユスリカ」のみが書かれているものは、蚊以外の虫を対象としたものです。

●蚊連草(ゼラニウム)
テレビや雑誌で「蚊が苦手な香りを出すため、蚊よけになる」と言われている「蚊連草」ですが、そのままの状態では蚊が寄り付かなくなるほど香りが出るわけではないので効果はほとんどありません。殺虫効果があるわけでもないので、蚊よけ対策としては期待値ゼロです。ちなみにゼラニウムから抽出された「蚊よけになる」とされていた成分「ゲラニオール」は、海外の大学の研究により蚊よけ効果はないことが判明しています。ゼラニウムは「見て楽しむ」ものと思いましょう。

●蚊よけ超音波発生機器・アプリ
超音波に蚊を避ける効果はまったくないことが、世界各国の昆虫学者らにより確認されています。2002年のカンザス州立大学で行われた実験によれば、超音波が蚊にもたらすストレスはほとんどなく、その場から逃げることはないという結論が出ました。ちなみに「超音波でゴキブリが逃げる」こともまったくないらしいので、高い機器を購入したり、スマホアプリをダウンロードして不快な音をまき散らさないよう気をつけましょう。

●電撃殺虫器
コンビニの軒下などについている、青い光(紫外線)を放って虫を集め、飛んできた虫をバチッと撃退する殺虫器も、光に誘因されない蚊にはまるで効果がありません。蛾や蝶は退治できますが、そもそも蛾も蝶も人間の生活にそこまで害を及ぼしませんし、無駄にそうした虫を集めてしまう結果になるので、家庭に置くのはやめたほうがいいでしょう。

 頼りになるのはやはり蚊取り線香やリキッド式蚊取り器など、「蚊取り」に特化したアイテムです。ただし、これらに含まれる成分はペットや小さい子どもに有害な一面もあるので、使用する時間を短めにするなど気を付けて使うようにしましょう。

 通気性のよい麻の長袖シャツを着用するなど、物理的に蚊を避けることが、実はもっともクレバーな方法かもしれませんね。

文=わぐりめぐみ
東京生まれ。作家・編集ライター・シナリオライター。るるぶ等旅行雑誌から職歴をスタート。ティーン、ストリート、サブカル、ライフスタイル誌等で幅広く活躍。著書に『そして、ありがとう… 犬と私の12の涙』(日本文芸社)、『B型妻VSA型夫 毎日がグチLove』(笠倉出版社)、共著に『ミニチュアダックスフントの洋服屋さん』(実業乃日本社)等がある。

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