辻仁成「若手に失礼」重鎮・蓮實重彦を痛烈批判で称賛の声の画像
辻仁成「若手に失礼」重鎮・蓮實重彦を痛烈批判で称賛の声の画像

 作家の辻仁成(56)が、評論家で作家の蓮實重彦(80)を批判。文壇の重鎮に対しても臆することのない発言とその内容に、賛同の声が多く上がっている。

 事の発端は『第29回三島由紀夫賞』を受賞した蓮實の受賞会見での態度だった。蓮實はこの場で「全く喜んでいない。はた迷惑な話」と仰天発言、さらに「80歳の人間にこのような賞を与えることが起こったのは日本の文化にとって非常になげかわしいこと」「蓮實を選ぶという暴挙。それは非常に迷惑な話だ」と続け、会場を騒然とさせていた。

 これを辻は真っ向から批判。17日に自身のツイッターで「候補になると必ず出版社は通達する。その段階で断らなかったのに受賞後にはた迷惑とは? ならば候補の段階で辞退するべきでは? 受賞を受けてのこの発言こそ暴挙じゃないか? 若手に失礼です」と、冷静にコメントした。この堂々たる意見には「ほんとその通り。辻さんに1票!」「同意しかない。若手のためを思うなら、辞退してやれよ」「大御所に対してこれだけハッキリ意見できるの、すごいな」と賞賛する人が続出した。

「今でこそ作家として有名な辻ですが、デビューは30歳過ぎで、芥川賞を受賞したのも37歳と、世間からの評価が追いついてきたのは比較的遅く、だからこそ才能ある作家が世に出るチャンスを多くしたいと思っているんです。今回の会見はいわば『芸風』とも呼ぶべきいつもの蓮實氏のスタイルではあったんですが、若手のことを考えずに横暴な発言をした蓮實に関しては、たとえ文壇の重鎮であっても、批判せずにはいられなかったみたいですね」(出版関係者)

 日本の未来を思って選考側を批判する蓮實と、若手の心情までを考えてコメントした辻。気持ちは同じでも口にする言葉が違うだけで、世間の見方は大きく変わるようだ。

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