天海祐希、檀れい…宝塚「新人公演」で“伝説”を残したスターたちの画像
天海祐希、檀れい…宝塚「新人公演」で“伝説”を残したスターたちの画像

 宝塚歌劇には「新人公演」というシステムがある。これは、大劇場で公演される演目を、入団7年目以下の若手だけで上演するもので、宝塚と東京で各1回ずつ開催される。そして、この新人公演で主演を務めることが、その後のスター街道において必要不可欠な要素とも言われている。これまで数々のトップスターたちが、新人公演でさまざまな「伝説」を残してきた。

 例えば、天海祐希は研究科1年、つまり入団1年目で新人公演に主演。入団から10カ月という最短主演記録は、今なお破られていない。その後、新人公演の学年中(入団7年目)にトップスターに就任していることからも、当初からそのスター性が高く評価されていたことが伺える。

 また、新人公演にはハプニングも多い。新人公演最後となる舞台で、『浅茅が宿』のヒロインの座を射止めた檀れいは、本番で落雷による電気系統のトラブルに見舞われる。しかし舞台設備の復帰後、全く動じずに演技を再開した舞台度胸が、高く評価されることになった。

 若手タカラジェンヌの成長を見守るという意味合いも強い新人公演だが、まれに「本役(=トップスター)を超えた」「本公演としても遜色なし」と評される好演も見られる。例えば、霧矢大夢(きりやひろむ)が主演した『ノバ・ボサ・ノバ』では、本公演で真琴つばさが歌えなかったスキャットを見事に披露。宝塚の新人公演において、初めてカーテンコールが起きたという。

 宝塚歌劇団の舞台は、他の劇団では見られない、独自の「スターシステム」が大きな魅力だ。そのピラミッドの頂点に立つ者は、新人公演からひときわ輝いている、ということかもしれない。

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