おかしな日本語「さいさきが悪い」、さて何が間違い?の画像
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「負けず嫌い」。日常会話にもよく出てくるこの言葉、考えてみるとちょっと不思議。「負けることが嫌いな性格」という意味で使われるのに、言葉を素直に解釈すると「負けないことが嫌い」→「勝つのがイヤ」となるからです。負けたくないのなら「負け嫌い」と言うべきではないかと思って辞書を引いてみると、「負け嫌い」という言葉もちゃんと載っていました。

 明治の頃までは「負けず嫌い」ではなく、この言い方のほうが一般的だったといわれています。なぜ「負け嫌い」が「負けず嫌い」になったのか。理由は明確になっていませんが、「負け嫌い」と「負けず魂(負けじ魂)」が混同されたのではないかと。これも、間違いがいつのまにか正解に変わった例でしょう。

 同じようなことになるかどうかは分かりませんが、今も言葉の誤用は結構多いようです。以下に挙げた文章には、日本語としておかしな部分が含まれています。それはどこ?

(1)予想外の業績不振に社長は眉をしかめた
(2)開幕3連敗してしまうとは、さいさきが悪い
(3)なんとしてもこの仕事を成功させ、汚名を挽回する

答え:(1)しかめるのは顔、眉はひそめる (2)さいさきは良いことの前兆。悪いことには使わない (3)汚名は挽回ではなく返上するもの。

出題:浜川卓也

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