日曜の東京メイン、ユニコーンSで、ぜひ買ってみたい馬がいる。栗東・西浦厩舎のマインシャッツだ。前走のオープン特別、鳳雛Sで5着。人気を下げる形での重賞挑戦になるが、マインシャッツの実力は決してこんなものではない。

 デビューは今年1月の京都。連続2着で勝てなかったが、無理もない。初戦が5馬身近い出遅れなら、2戦目も約3馬身のスタートミス。それでも道中で追い上げ、しっかり末脚を伸ばしてきた。ゲートが上達した3戦目は、やっぱり力が違った。3角で好位に上がると、直線は余力を残して4馬身差の圧勝だった。4戦目の500万もインパクトある勝利だ。3着馬に7馬身の大差をつけるマッチレースで1番人気の2着馬を競り落とす力強いレースぶり。勝ちタイムは、この時期の3歳馬では破格の1分49秒9(千八ダート)だ。開催ナンバーワン時計で、馬場差があったとはいえ、同じ開催の古馬準オープン特別を1秒5も上回っていた。

 480キロ台のゴールドアリュール産駒で、たくましい馬体の持ち主。それだけに前走のオープン特別5着は首をかしげる結果だった。しかし、当時の攻め過程を精査すると、この結果にも納得がいく。前走は2か月のブランクがあり、3週連続で坂路追い。量的には十分だったが、動きはイマイチ。直前の2週など4F57秒台を切れなかった。2走前の直前追いが54秒9-2F24秒9-12秒3だから、明らかにブランクの影響が出ていたのである。攻め込んでこそ力が出せるとばかり、この中間は意欲的だ。レース10日後に早くも56秒2の時計を出し、その4日後にも56秒9。今回は本気で仕上げにかかっている。V2時の強さ発揮なら、重賞でも十分に勝負になる。

 関西馬はあとゴールドドリームも有力。デビュー4連勝を狙った前走の地方交流重賞で2着に敗れたが、本質的には広いコースでこそのタイプ。大きく変わる今回だろう。クインズサターンも不気味。前走は東京千六ダートで1分36秒8の好タイム勝ち。5馬身差の圧勝だった。出走してくれば怖い穴馬になる。

 さて、今週から北海道シリーズも開幕。開幕メインの函館スプリントSはスピード馬が集結する。狙ってみたいのが3歳馬のシュウジだ。デビュー3連勝のあと、マイル路線で伸び悩んだが、そこは生粋のスプリンターだ。6F戦でこそ能力が最大限に生きる。レース2週前に坂路50秒1の猛調教と仕上げも万全だ。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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