今が旬の「鯵」は、味がよいために「アジ」という名前になったという説があります。アジはタンパク質と脂肪のバランスがよく、刺身や干物、フライ等さまざまな調理法で親しまれています。
アジなど青魚の脂には、EPAやDHAといった栄養素が多く含まれています。これは、人間の体内で作ることが出来ず、食べ物から摂取しなくてはなりません。
EPAには血流を改善する効果があります。血管で血液が詰まりにくくなるため、血栓のリスクを下げてくれます。また、抗炎症作用があり、炎症の引き金となる成分の活性化を抑制する働きがあるといわれ、アトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギーの症状を緩和する効果が期待されています。
さらにEPAの抗うつ効果にも注目が集まっています。EPAは、巷で「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの働きを高めるそうです。セロトニンは脳内の感情コントロールに関連した物質なので、分泌が少ないと精神が不安定になり、うつ病になるリスクが高まります。EPAを摂ることで症状に改善傾向が見られたという報告があるそうです。
ほかにもEPAはがんリスクも低下させるそうです。がんの増殖速度を低下させたり、転移を抑えられたという実験結果があります。
しかし、このEPAは一度に大量に摂取すると、怪我をした時など出血が止まりにくくなるそうです。大量というのは、アジの開きで約5枚以上ですので、普通に食べている分には問題ありません。
新鮮で美味しいアジの選び方は、目が澄んでいて、身にツヤやハリがあるかどうかを基準にしてください。最近は和食を食べる人が減ってきて、魚の摂取量も減少しているそうです。こんなに身体にいいものを食べないなんてもったいないですよね!
長谷川正和
86年、神奈川県生まれ。男性のハンドモデルとしてコマーシャルから広告、再現VTR等に出演。物心ついた頃からお腹が弱いため、身体の「中身」のスキンケアも徹底している。