現役パチプロ・アンドレ「パチンコ事情」最前線!!
第27回 今、打つべき機種とは? ホールの最新事情を徹底分析!

 わしがまだド素人パチンカーだった頃は、自分でドル箱をジェットカウンターに流すのが当たり前でした。初めてのホールでジェットの場所がわからず、間違えてパチスロのメダル計数機に出玉を流し込んでしまったことが……。「ガガガガ!」と響く破壊的な金属音と共に平謝り。10代からポンコツすぎた、オジンパチプロのアンドレです。

 もうずいぶん前のような気がしますが、今年5月は「サミット開催に伴う新台入替自粛期間」でした。たとえば10台だけの新台入替でも、ホールの出費は高級車が1台買えるほど。つまり“入替ナシ”というだけで、ホールの負担は激減します。なので、この5月にホールは旧台で大サービスするに違いない、と踏んでいたのですが……。

 結局フタをあけてみると、ほぼ全国的にガチガチ営業でした。そして自粛明けの6月は一斉に新台入替ラッシュ。勝てるチャンスが全くないわけではないのですが、全体的には梅雨空と同じく湿った感じ。多くのパチプロが今は四苦八苦しているようです。もちろんわしも例外ではありません。

 なぜ全国のホールがこんなに長くシブいままなのか。それは「年内に大量の旧機種を総撤去せよ」という“お触れ”が出たから。主にMAX機種を中心とするギャンブル性の高いマシンをホールからなくそうというのです。MAX機はホールの看板でしたから、その台数はハンパなく多い。つまり撤去後は新たな機種を大量に入れる必要があります。そこで莫大な費用がかかってくるため、今はどこのホールも充電モードになっているんですのう。

 現状でホールの一番人気はMAX機の『牙狼 魔戒ノ花』ですが、半年以内に撤去が決まっているので客に還元する必然性がなくなりました。その他のMAX機種も『牙狼』以上にホールは力を入れなくなってきました。わしが知る地元ホールでは、撤去すべきMAX機種の宣伝を派手にやりすぎてしまい、それだけで営業停止を喰らってしまった、ということも。

 状況は厳しいと言わざるをえませんが、それでも大好きなMAX機種があれば、泣いても笑ってもお別れは時間の問題。思い出作りに打っておくべきでしょう。ただし勝ち負けは度外視しておくべきかも……。

 一方で、レジェンド機種とも言える『海物語』シリーズは、ミドルスペックの『スーパー海物語 IN JAPAN』を増やしているホールが増えつつあります。しかしこれ、実は定番機種だった『スーパー海物語 IN 沖縄3』を撤去しなくてはならない影響下での、受身的な現象だったりします。しかし年内の撤去&入替ブームを見越した新しい『海物語』が着々とスタンバイしているようなので、年内にも『海物語』の復権が期待できるかもしれません。

 その他、現時点で新スペックのマシンはいくつか登場し始めていますが、まだまだ発展途上の段階。特にミドルからライトスペックにかけては、客にウケる要素が出玉なのか、ゲーム性なのか、演出なのか、メーカー側もトレンドを掴みかねている様子。ホールがドカンとサービスできるようなヒット機種が出るまでは、もう少し待つ必要がありそうです。

 個人的にかなり期待しているのは『ちょいパチ』です。このシリーズのパチンコ台は、大当たり確率が約40分の1前後。要するに、甘デジをさらに当たりやすくしたお手軽系パチンコなんですが、単なる入門編パチンコ的な位置付けではありません。とにかくお金をかけずに長く遊べるところが最大の魅力。小額で時間つぶし的に遊ぶなら「1パチ」もありますが、短時間で大当たりを数多く引けるので、わしはちょいパチのほうを推します。スペックとしてホールの主軸にはならないでしょうし、爆発力も皆無なので地味な存在かもしれませんが、いろんな意味で勝ちにつながる可能性は秘められているので楽しみです。

 ここまで書くと、とりあえず今は打つべき機種がないような気がしてきますが、決してそうでもありません。撤去期限が定められたのはMAXスペックがほとんどなので、ライトや甘デジに関しては個別の寿命がこない限り、新旧マシンのラインナップがバラエティ豊かに構成されてゆくはずです。

 旧スペック新スペックともに長所短所が異なるので、その違いに着目すれば勝てるヒントが発見できるかも!? そのあたりはまた別の機会に……。

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