タカラジェンヌ、禁断の“宝塚パロディ”!? 本気すぎてファン爆笑の「人気舞台」の画像
タカラジェンヌ、禁断の“宝塚パロディ”!? 本気すぎてファン爆笑の「人気舞台」の画像

 宝塚歌劇団には、花組・月組・雪組・星組・宙組の5つの組がある。各組は独立して公演しており、通常、組を超えてタカラジェンヌたちが共演する機会はほとんどない。しかし、年に一度だけ開催される「タカラヅカスペシャル」は違う。複数組のスターが集結し、歌やおどりを披露。まさに宝塚歌劇団の「オールスターファン感謝祭」というべきイベントだ。

 各組のスターが揃い踏み、宝塚の名曲やゆかりの曲を歌う豪華なコラボレーションがこのイベントの大きな魅力だが、ファンにとって欠かせないのは、タカラジェンヌによる本気の「パロディコーナー」。毎年、直近の公演作品のネタをふんだんに盛り込み、会場を爆笑の渦に叩き込む。

 例えば、80周年に開催された「夢まつり宝塚’94」では、出場した4組がそれぞれ宝塚の代表作『風と共に去りぬ』をパロディ化している。衣装も舞台装置ももちろん本公演ばり。トップスターが全力で演じる、まさに本気のパロディだ。

 雪組は、主人公の美女・スカーレットばかりが何人も出てくる「スカーレット編」。花組は現代の高校を舞台に、タカラジェンヌが制服姿になる「霊界編」。月組は、和服と訛り言葉で演じる時代劇「日本編」。そして星組は、メインキャストの役柄を入れ替え、“禁断の愛”的な恋物語も入れ込んだ「私はあなたと裏表編」を上演。特に星組の演目は、ファンの間でも「やりすぎじゃないの?」と評判になったほどの“破壊力”だったという。

 また、2012年に開催されたタカラヅカスペシャル「ザ・スターズ」では、実在の写真家をモチーフにした『ロバート・キャパ』や大人気SF作品を舞台化した『銀河英雄伝説』で話題となった宙組が、コント「銀河急行に乗った戦場カメラマンたちの伝説-ボクはピンボケ、君は大ボケ-」を上演。2つの作品を混ぜ込んだタイトルからしてすごいが、内容もトップスターがユニークな口調の「戦場カメラマン」、トップ娘役がピンク色の衣装と甲高い笑い声でおなじみの「女性芸人」に扮するという“トンデモ”なものだった。

 芸のプロフェッショナルだからこそ、タカラジェンヌはハゲヅラ、コスプレ、汚れ役から、有名人や演出家のモノマネまで全力投球。知らない人が見れば、タカラジェンヌについてのイメージが一新されることは間違いない。

 ファンとの距離が一層近くなる「タカラヅカスペシャル」は、宝塚を語るうえで欠かせないイベントだ。今年も12月に「タカラヅカスペシャル2016 ~Music Succession to Next~」が開催される。気になる方は、足を運んでみては?

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