今週は福島、中京で重賞レースがない。2場ともメインはオープン特別で、福島のバーデンバーデンCは関西勢にイチオシの馬がいない。千八ダートで争われる中京のジュライSは実力が接近して馬券的に面白い組み合わせだ。主な予定馬はキクノソル、シンゼンレンジャー、ピンポン、ブライトアイディア、マスクゾロ、メイショウウタゲ、モルトベーネなど。関東からはサンマルデュークも参戦を予定している。

 そんな中、ぜひ狙ってみたいのはブライトアイディアだ。前走の平安Sは15着の大敗に終わったが、初のオープン挑戦が重賞では勝手が違った。前走とは一枚も二枚も落ちるメンバーでスムーズな先行型に持ち込める今回の組み合わせ。なにより強調しておきたいのが夏に強いサマーホースだということ。「暑い時期は筋肉が硬くならないからレースでも動ける」は陣営の一致した見解でもある。これまでの戦績でも、それは証明している。3歳時は6~9月に3戦2勝2着1回。5歳時も8月小倉で特別勝ち。長期休養していた4歳時を除くと、必ず勝ち星を上げているのだ。猛暑で始まった今年の中京開催。ここに照準を合わせた攻め態勢からも期待度は高まる。

 重賞が組まれているのは北海道。函館記念は2000メートル芝で行われるGⅢのハンデ重賞だ。思い切った狙いならトゥインクルだ。今年のダイヤモンドSの勝ち馬で、得意にする舞台は長距離戦だが、スタミナのいる洋芝の戦いなら2000メートルでも好勝負に持ち込んでいい。それほどの洋芝巧者だ。北海道シリーズに初参戦した昨年は函館で2、1着。札幌に転じた3戦目も特別戦を快勝だ。瞬発力勝負になる戦いだと時計面の限界があるが、こと洋芝の争いなら食い込む余地は大いにある。2月のダイヤモンドSも非常に重くなった東京の芝で4馬身差の圧勝劇だった。ひと雨あれば、それこそ持ってこいの舞台になるのが函館の道悪馬場。陣営も可能性を感じて早めに函館入り。2週前時点ですでに4本の追い切りをこなし準備は万端だ。

 今年8歳のトーセンレーヴが函館に初参戦する。年齢的な衰えが気になるところだが、遠征前のCW追いでは活発な動きを披露した。6月30日には追走する形からほぼ同入に持ち込み、ラスト1Fは11秒6の鋭さだった。昨秋には2000メートルのオープン特別を連勝しており舞台も合う。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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