新宿から京王線に乗って30分弱、多摩霊園駅で降りて、すぐ近くの無料バス発着場から今度は約5分。関東にあるボート場の中で最も西にあるボートレース多摩川の正門に着く。その名前から、多摩川河畔に設営されたレース場のように思われがちだが、そうではない。多摩川河川敷にあった砂利採掘場跡に井戸水を引いて造った人工のプールをレース場にしたものだ。

 その最大の特徴は、水面が広く、穏やかなこと。観客席の対岸に防風林が設けられているので、あまり強い風も立たない。そのため、“日本一の静水面”と呼ばれている。すると、どんな結果が生じるか。風や波によるまぎれが少ないので、技量の優れた選手やエンジンのいいボートが好成績を挙げるのである。つまり、人気の高い選手が上位にくる確率が高いということ。多摩川では、堅いレースが多いのである。

 だから穴党であるアタシは、多摩川で一度も勝ったことがない。これまでに100回以上は足を運んだと思うが、なんと一度も勝った日がないのである。

 そんなある日、いつものように多摩川で負けたアタシは、お隣りの東府中駅で降りてビジネスホテルで一泊した。翌日、近くにあるJRA東京競馬場に行き、穴馬券で思う存分勝負して、負けた分を取り戻そうと考えたのである。

 だが、結果は大惨敗。東京競馬場のレースまで堅く収まり、負け分は2倍に……。救いといえば、その前夜。東府中駅前のお好み焼き屋で食べた焼きそばと生ビールが美味しかったこと。そういえば、ボートレース多摩川にも「煮込み」や「牛炊」など、評判のB級グルメがいくつもあったっけ……。

●SG第21回オーシャンカップ(ボートレース鳴門)
 気を取り直して、現在開催中のオーシャンC。ボート界最高峰のSG戦だけに、ぜひともガツンと当てたいところだ。注目したいのは、鳴門と相性のいい篠崎元志(福岡)とオーシャンカップ5度目の優勝を狙う松井繁(大阪)。女子レーサーでは、前検タイムのいい美女2人、平高奈菜(香川)と大瀧明日香(愛知)に要注意だろう。ここを勝って、多摩川ボートへ突撃すべし。今度こそ、リベンジだぁ~ッ!

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