中京記念は今の条件になって4回が終了。サマーマイルシリーズができたことで、ここを目指す馬も多くなった。ただ、馬券の傾向というのはどうにも絞れない。距離延長組が来たり短縮組が来たり、前走着順の良い馬が来たり、大敗組が巻き返したり……サンプルが少ないうえにバラバラだ。

 しかも、中京コース自体が変貌しつつある。もともとは改修時、坂コース+パワー志向の芝ということで設定され、独特の巧者が生まれる雰囲気もあった。しかし、改修2開催目で、いきなり時計が速くなり、その後も緩やかに高速化の兆しを見せている。

 そんなこんなで予想が難しい中京記念だが、ひとつだけ正しそうな傾向がある。それは「荒れる」ということだ。過去4回は1~2番人気馬が全滅。3番人気馬が2頭3着しているが連対はなく、4番人気馬も全滅。1~4番人気馬の馬連ボックス6点×4年が、端っこも引っかからないという異常事態になっている。

 一方で10番人気以下の連対が3頭、3着1頭で、ならせば年1回ペース。穴党向きのレースと言えそうだ。ただ、その波乱はハンデによって引き起こされたわけではない。牡馬の55キロ以下は〔0・0・1・19〕で、56キロも〔0・1・1・14〕。むしろ57キロ組の〔3・1・1・5〕が健闘している。

 つまり、もともと持ちハンデのある実績馬だが、なんかの事情で人気を落としているようなケースが良いということだ。この原稿を書いている時点ではハンデ発表の結果は分からないうえ、今年の想定馬には持ちハンデの軽い馬が多い。そこで、「過去の到達地点が高い馬」という基準で◎○▲を選んでおこう。

 ○スマートオリオンは昨年の覇者で、ハンデはおそらく57.5キロ。この一年好走がないが、そういう馬がコース替わりでいきなり来てもおかしくはない。◎ダノンリバティは芝ダートとも重賞で2着がある。展開待ちなところはあるが、このレースの差しタイプは悪くないので、前走マイラーズCの大敗(12着)で人気を落としてきてくれることを期待したい。

 ▲トウショウドラフタは3歳馬なのでハンデ自体は背負わないだろうが、中京の重賞勝ち馬という点を評価する。

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