ゆま「ロマンチック~。ホント、ウイスキーって奥が深いし、知れば知るほど、不思議なお酒ですよね」
土屋「僕も、そう思います。僕は今でこそウイスキー評論家を名乗っていますが、34歳のときまで、まったくウイスキーに興味がなかったんです。大学時代は探検部で登山ばかりしていましたし、その後は週刊誌の記者となり、日々スクープを狙う“切った張った”の世界にいましたから」
ゆま「へえー、意外。何がきっかけでウイスキーに興味を持たれたんですか?」
土屋「34歳のとき、日本の情報誌の編集長としてロンドンに行ったんですね」
ゆま「イギリスはウイスキーの聖地……」
土屋「そう。当時の日本はまだ本場のウイスキーに関する情報が少なかった。特にシングルモルトについては、ほとんど知られていなかった。だからスコットランドの人たちは“日本人にもっとウイスキーを飲んでもらいたい”と思っていたんです。行ってすぐにスコットランド政府観光局の人から、“招待するからエジンバラに来てくれないか”と。そのときに“ぜひ、シングルモルトについてご紹介したい”と」
ゆま「当時は、そんなに知られていなかったんですか?」
土屋「そうです。そこで初めて本場のシングルモルトを飲みました。もちろん、ストレートで。ちなみに僕はそのとき、初めてストレートで飲んだんですが、取材中に酔いすぎて、記憶を失いましたね(笑)」
ゆま「ええ~っ!? 大丈夫だったんですか?」
土屋「気づくと翌朝で、ホテルの部屋にいました。“やっちまった”と思っていたら、荷物が届いているんです。なんだろうと思って中を見ると、“スコットランドから土屋さんへ”というメッセージとともに、ボウモア12年のダンビーボトル(ずんぐりむっくりしたボトル)が入っていたんです。粋なことをしますよね」
ゆま「かっこいい!」
土屋「それで家に帰ってから、チビチビと飲んでみたら、ゆまさんと同じで、僕も“この癖になる不思議な味は何なんだ”と、興味を持ち始めたんです。そこから本格的にウイスキーの勉強を始めたんです」
ゆま「ウイスキーとの出会いもロマンチック~!」
土屋「せっかくなんで、ゆまさんにも、いくつかウイスキーを飲んでもらいましょうか」
ゆま「うわ、うれしい。でも、このコーナー初の“酔いどれインタビュー”になっちゃうかも……」
麻美ゆま あさみ・ゆま
1987年生まれ、群馬県出身。2005年にデビューし、ブレイクを果たす。セクシーユニット『恵比寿マスカッツ』のメンバーとしても活躍。現在はタレントとして活動。最新CD『Re Start~明日へ~』が発売中。アリスJAPANより過去の作品をまとめた10周年3枚組DVD-BOX発売中!
土屋守 つちや・まもる
1954年、新潟県生まれ。大学卒業後はフォトジャーナリストとして活動。『フォーカス』編集部を経て、87年に渡英。スコッチにのめり込み、帰国後はウイスキー評論家、作家として活躍している。NHK朝ドラ『マッサン』では監修を務めた。
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