早実・清宮「高校通算107本塁打」達成への手ごたえの画像
早実・清宮「高校通算107本塁打」達成への手ごたえの画像

 98回全国高校野球選手権西東京大会2回戦。最高気温36度の猛暑日にもかかわらず、高校野球の地区大会、それもまだ2回戦とは思えない数の観客が、ダイワハウススタジアム八王子に詰めかけた。「球場から少し離れた場所の無料駐車場が開放されていたんですが、午前9時からの試合なのに、8時には満車でしたからね。球場内も、内野席に入りきれず、外野席まであふれる大盛況でした」(スポーツ紙記者)

 観客のお目当ては、早稲田実業-啓明学園戦。稀代のスラッガー・早実の清宮幸太郎(2年)のひと振りを見ようと集まったのだ。「元ラグビー選手で、現ヤマハ発動機ジュビロの監督である清宮克幸氏の長男である清宮は昨夏、1年生で甲子園デビューし、注目を集めました。2年の春までに高校通算50本のホームランを打っている、正真正銘の怪物ですよ」(前同)

 これは、高校通算歴代1位記録の107本塁打を上回る驚異的なペース。そして、待望の瞬間は2-1で早実リードの3回表に訪れた。「“3番ファースト清宮君”のコールに大歓声が上がると、この日初めてのスイング(初回の打席は四球)で当てた打球は高々と舞い上がり、ライトスタンドへ飛び込むホームラン。“1試合に1本は打ちたい”とのビッグマウスを現実にしてしまうところが、怪物たる所以でしょうね」(同)

 早実は、これを機に、この回、一挙9得点。結果、11-1の“5回コールド”で圧勝している。試合後、囲み取材に応えた清宮は、「初スイングでホームランでしたけど、それなりに準備はしていましたよ。バットの先っぽだったけど、ヘッドが回っていれば外野まで飛びますね」と、自身の打席を冷静に分析&解説。さらに1年生にして4番を任された野村大樹選手のことを聞かれ、「いいと思いますよ。4番だからって気負わずに普通にやれよと言っています」 後輩を気遣う“優しい先輩”としての一面を見せたのだ。

 ちなみに、この野村は、U-15日本代表で、この日もスリーランを放った期待のスラッガー。「清宮は、彼のことをとてもかわいがっているみたいですね。試合前もキャッチボールの相手をして、野村の緊張をほぐしながら、しきりにアドバイスをしていましたよ」(専門誌記者)

 また、野村への助言だけではなく、試合中も大きな声で周囲に指示を出すシーンが見受けられるなど、昨年とはひと味違った“大物”の風格が漂っていた清宮。囲み取材後、“卒業までに107本打てそう?”との本誌の直撃に対し、「そんなあ、分かんないッスよ」と、少年らしい笑顔でかわした清宮。だが、その笑みからは“必ず超える”といった自信がうかがえたのだが、いかがだろうか?

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