夏希「舞台の値段も安いですよね。1万円以上する舞台が多い中、『志村魂』は3時間以上やるけど、高いチケットで1人8500円」

志村「1人1万円以上もする舞台なんて、家族4人で観に来られないよ。交通費をかけて来て、みんなで飯でも食ったら、いくらかかるんだよ。それは大衆演劇ではないだろって」

夏希「でも、採算が取れないんじゃ……(笑)」

志村「うん。『志村魂』を始める前“舞台は儲からない”と事務所に言われたよ。確かに、どんな舞台でも1か月は稽古が必要。その時間も考えると、割に合わないところ。だから、『志村魂』は多少、稽古の時間を減らすしかないなと」

ゆま「実際、『志村魂』は本番の2週間前からお稽古。私はそれを知ったとき、“これで間に合うの!?”ってビックリしました(笑)」

志村「チームワークがしっかりしていれば大丈夫なんだよ。俺はいつも思うんだが、個人プレーなんて、たかが知れているんだよ。俺なんて自信を持って言える。一人じゃ何もできない。音響さんや照明さんなどのスタッフや共演者の力が合わさって、ようやく舞台ができあがるんだよ」

夏希「はい。みんなで作りあげていますよね。オナラ一つとっても、みんなが真剣に考えています(笑)」

志村「オナラの音を3種類用意して、“これはちょっと水っぽいな”とか“これはカラッとし過ぎているな”とか(笑)。大の大人たちが真剣にやりとりしている姿は、冷静に考えると、すげえ面白いよな」

ゆま&夏希「アハハ!」

ゆま「お稽古期間は短いけど、一つ一つ細かいところまでこだわってますよね」

夏希「稽古でも毎回、志村さんはアドリブを入れてくるし(笑)、いつも思わぬことが起きますよね」

志村「いろいろと試せるのが稽古。本番で失敗するワケにもいかないからね」

ゆま「仰る通りですね」

志村「舞台本番でも、その日によって空気が違う。舞台に出た瞬間、ん? と感じることはよくある。そういうとき、いかにしてお客さんの呼吸を自分たちの呼吸に持ってくるか。自分たちのペースに持ち込まないと笑いも起きないからね。そういう意味でも日頃から、稽古で試しておくことは大切なんだよ」

ゆま「すごく勉強になります! さて、そんな『志村魂』は7月30日より公演されています。ぜひ、週刊大衆の読者の皆さんも足を運んで観に来てくださいね」

夏希「宣伝してる(笑)」

志村「じゃあ、ここから本格的に飲むか」

ゆま&夏希「お供します!」

(次号に続く)

志村けん一座 第11回公演『志村魂』~先づ健康~ 〈公演日程〉東京・明治座7月30日(土)~8月7日(日)、名古屋・中日劇場8月10日(水)~16日(火)、大阪・新歌舞伎座8月19(金)~21日(日)。チケットは、明治座チケットセンター(03-3666-6666)、中日劇場予約センター コード560-199、(0570-55‐0881)、新歌舞伎座予約センター(06-7730-2222)他、プレイガイドにて


志村けん しむら・けん
1950年2月20日生まれ、東京都東村山市出身。付き人を経て、73年4月『ザ・ドリフターズ』に加入。 その後、『8時だョ!全員集合』で、 「東村山音頭」などで大人気を獲得する。“バカ殿様”“変なおじさん”などの愛されるキャラクターも多数持つ、日本を代表するコメディアン。


麻美ゆま あさみ・ゆま
1987年生まれ、群馬県出身。 2005年、AVデビューし、ブレイクを果たす。セクシーユニ ット『恵比寿マスカッツ』のメンバーとしても活躍。現在はタレントとして活動。最新CD『Re Start~明日へ~』が発売中。アリスJAPANより過去の作品をまとめた10周年3枚組DVD-BOX発売中!

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