06年に、「北九州記念」が距離1800メートルから1200メートルに短縮されたことで、“小倉三冠馬”と呼ばれる馬は、彼が最後になるんだろうなと思います。でも、なぜ小倉で、これだけ無類の強さを発揮できたのか? 裏返して、小倉以外の競馬場では、なぜ、勝てなかったのか⁉ 理由は、今もって謎です。改めて思い返してみても、疑問符が頭の中を飛び回っています。

 小倉では、「本当にこのコースは強いですね」というコメントが並び、逆に他の競馬場では、「分かりません」。「負けた理由? 理解不能です」というものばかりだった気がします(苦笑)。現役を引退した後、彼は思い出の小倉競馬場で誘導馬に転向。08年の披露目式には、松本好雄オーナー、坂口正大先生と並んで、僕も出席。現役時代はイレ込むことが多かった彼が、誘導馬になった途端、実に堂々としていて、落ち着いているのに驚いたほどです。そして――彼は今も、小倉で元気に誘導馬を務めています。

本日の新着記事を読む

  1. 1
  2. 2