人は起きているときも寝ているときも呼吸しています。呼吸の目的は、外界から酸素を取り入れ、体内の二酸化炭素を排出することです。
成人の場合、安静時に消費する酸素は毎分250ミリリットル。運動するとさらに増えます。酸素が不足すると、肺細胞や血液の二酸化炭素濃度が高くなり、苦しくなります。普通の人が息を止め、新しい酸素を補給しないでいられる時間は、30秒から2分といったところでしょう。
訓練すれば息止めの時間を長くすることは可能ですが、当然、限度があります。呼吸を止めることで最もダメージを受けやすいのは脳。特に大脳皮質は、酸素の供給が途絶えると5分程度で細胞が死滅し始めるといわれています。ということは、常識的に考えて息止め時間は5分が限界。訓練したとしても、10分以上は不可能ではないかと思えます。
ところが、人間の体は常識に収まりきらない奥深さがあります。2013年版のギネスブックで、息止め世界一と認定された人の記録は?
(1)17分31秒
(2)20分43秒
(3)22分22秒
答え:(3)
出題:浜川卓也