都知事・小池百合子「VS自民党」はこれからが本番!?の画像
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「都知事選は“小池の乱”の序章に過ぎません……」(自民党関係者) 7月31日に投開票された東京都知事選で、女一人、「安倍自民」 という強敵に戦いを挑み、初の女性都知事となった女傑・小池百合子氏(64)の勝負師ぶりに、政界は揺れている。「彼女が“安倍一強”と呼ばれる永田町に風穴を開けたのは事実」(官邸詰め記者)だという。

 彼女の真の狙いは何なのか。改めて、小池氏の“大バクチ”の一部始終を振り返り、「女の意地と野望」 に迫ってみよう。「そもそも、自民党員である彼女が自党の推薦を受けず、無所属で都知事選に出馬した裏には、したたかな計算がありました。これまで都知事選は、“後出し”が絶対有利とされてきました。しかし、その定説を知ってなお、先制攻撃を仕掛けたのです」(ベテラン政治記者)

 小池氏は、自民・公明両党推薦の増田寛也元総務相、4野党統一候補でジャーナリストの鳥越俊太郎氏ら主な候補の中で、最も早く出馬を表明した。「その際、勝負師として知られる小泉純一郎元首相も彼女の胆力を絶賛したのが印象的でした」(前同)

 そして告示7日前、自民党東京都連への推薦申請を取り下げるや、返す刀で、「“都議会のドン”やひと握りの幹部による都政運営を改め、都民のための“東京大改革”を進めます」 と、バッサリ。都議会のドンとは、内田茂・自民党東京都連幹事長だという。

「“舛添(要一氏、前都知事)降ろし”の際も大きな影響力を示したのが内田氏。彼が知事選の実際の公認権の他、都選出の国会議員の公認権も握っています。また、国会議員も、都議に協力してもらわないと当選できません。その構図の中で内田氏に権力が集まり、都連幹事長のポストに10年以上も居座り続けているのです」(都議会関係者)

 まず小池氏は、その内田氏の牙城を崩しにかかった。「小池氏は、選挙公約(マニフェスト)で、内田氏に真っ向から挑戦状を叩きつけました」(前同)

「都道の無電柱化」 という公約が、その一つ。都が東京電力の大株主になり、景観や防災面から無電柱化を進めるというもの。「電柱の設置にも利権があり、内田氏がそれに絡んでいるという噂があります。電柱がなくなれば、利権もなくなりますからね」(同)

 そして、彼女の刃は党中央にも向かっていく。都連会長・石原伸晃経済再生担当相の地元(JR荻窪駅前)での街頭演説では、都連推薦の都知事(猪瀬直樹・舛添両氏)が相次いで辞職したことを持ち出し、「責任を取った人は誰もいない。誰とは言いませんが……」と、石原氏ら幹部を念頭にチクリとやった。

「その彼女の選挙戦は見事な戦いぶりでした。“たった一人で戦っています。力を貸してください。東京を百合子グリーンに染めましょう”と街頭で有権者に呼びかけるや、東京都の枠を飛び越え、全国から支援者が集まり、“百合子応援隊”が結成されました。当初、銀座4丁目交差点で行った遊説には500人しか集まりませんでしたが、その1週間後、同じ場所での演説には2500人が集まり、歩道を埋め尽くしていました。壮観でしたね」(前同)

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