加えて、恐るべきことに、「事実、進次郎は動き始めています」とは、自民党関係者。「進次郎氏が、与野党の若手議員を集め、超党派で農業政策の勉強会を旗揚げする動きが進んでいます。そのパートナーとして彼が選んだのが、事もあろうに、民進党の玉木雄一郎衆院議員だったのです」(前同)

 玉木氏は、進次郎氏と同期当選の農政通議員。昨年の天皇誕生日、進次郎氏が祝賀の儀に参加した皇居からの帰り道、2人は意気投合したという。「当時、自民党はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を取りまとめたばかり。進次郎氏も、アメリカべったりの農政改革を志向する官邸と、農林族議員や農家、さらに農協や農林中金との折衝で、だいぶ煮え湯を飲まされていました」(前同)

 玉木氏は、そんな進次郎氏に「上の言いなりになるな」と声をかけたというのだ。「その後、2人は頻繁に会食を共にするようになったんです」(同)

 やがて、2人は、JA(全農)系の新聞で対談するほど親密な仲に。「同期当選で志を同じくする仲間と出会い、それまでは官邸に“都合よく使われている”感じもなくはなかった彼の心中に変化が訪れたと見受けられます」(民放局政治記者)

 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、こう語る。「しかし、性急に動いても潰されるのがオチ。それよりも、進次郎氏は、現在の政治体制がはらむ様々な問題が顕在化する2020年の東京五輪後に照準を定め、勢力を築いていくはずです」 今から4年後の2020年。現在はまだ若手の進次郎氏も、東京五輪の頃には40歳。十分に脂の乗った年頃だ。

 「まず2年後の2018年の9月、安倍首相の自民党総裁としての任期が切れます。本来であれば、ここで退陣のはずですが、すでに任期延長が取り沙汰されています。そこに、石破氏を含む数名が割って入る。憲法改正などの問題も絡むので、分裂含みのものになることは確実。これが、まず“自民党にいながら党を再編する”という第1幕です」(民放局政治担当記者)

 そして、第2幕は、「安倍政権が東京五輪後まで続投となったり、院政を敷く形になったりした場合、野党議員も含めて会派ごと離党して新党を旗揚げ。一大勢力を作るのです」(シンクタンク関係者) 日本の未来を背負って立たんとする“政界のプリンス”は、盤石の態勢を整え、打って出ようとしているのだ。カウントダウンは始まった――。

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