今度の日曜(8月28日)、新潟競馬場で開催される重賞「新潟2歳ステークス」は、ダントツ人気馬が見当たらない混戦模様だが、その傾向に拍車をかけているのが、出走馬15頭中9頭を占める牝馬の取捨選択の難しさだ。

 牝馬の中ではアンジュシャルマン、ヴゼットジョリー、モーヴサファイアが人気を集めそうだが、どの馬もアタシにはもう一つピンとこない。先週の札幌記念ではダントツ人気のモーリスをさしおいて、わざわざ牝馬ヌーヴォレコルトを本命に推したが、レースではヌーヴォにとぼけられてしまった。アタシはどうも牝馬が苦手みたいなのである。

 人間の女性だって、そう。彼女たちの考えていることがよく分からない。新潟といえば、10数年前、好きだった女性に、アタシのうっかりのために、「チッ」と音を立てて舌打ちされるという苦い経験をしたことがある。

 新潟までやってきたギャンブル好きのオジサングループの中に紅一点、アタシが下心ゆえに誘った20代の美女がいた。

 ホテルのロビーに着いて、それぞれ自分の部屋に荷物を運び込むことになったとき、事件は起きた。「馬之助さん、私のバッグを私の部屋に持ってって」と頼まれたとき、アタシは旅行鞄のほかにカメラも持っていたので、なんと彼女に、「自分の物は自分で……」と言ってしまったのである。その瞬間、彼女の可愛い口から「チッ」という舌打ちの音が漏れた。

 舌打ちは、よほど悔しいときにするものである。ということは、いま彼女はかなり悔しい思いをしているはず。なぜ? とそのワケを考えたとき、ひょっとしたら彼女、アタシと2人きりになりたかったのではないか? ということに思い至った。

 だが、その想像だって、アタシの都合のいい空想かもしれない。そうではなく、彼女はただ単純に断られたことがショックだったのかも知れないし……。読者諸氏はどう思います?

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