ボートレース多摩川で、全国から強豪選手が集う「G1ウェイキーカップ」が開催中。優勝候補に挙げたい選手の一番手は、昨年の覇者・瓜生正義と昨年の賞金王・山崎智也だ。

 次いで、地元のエース・濱野谷憲吾と近況絶好調の長田頼宗。濱野谷は無類の多摩川巧者だし、長田は先日のSGメモリアルでは優勝戦3着と大健闘した。他にも、地元の若手・後藤翔之や九州の篠崎元志、仁志兄弟など、気になる選手は多い。 

 いずれにしろ、日本一の静水面・ボートレース多摩川でのG1レース。スピード感溢れる好レースが連日、期待できそうだ。

 ところで、この「ウェイキー」の意味をご存知だろうか。これは英語の「wake」(航跡)をもとにして名付けられた、多摩川の公式マスコット『ウェイキー』から由来したものである。 ちなみに、レース場内には同名の『ウェイキー』という名前の食堂があり、2枚看板のB級グルメ、「牛炊」と「煮込み定食」が人気を集めている。

「wake」には「起きる、起こす」という意味もある。アタシは多摩川を訪れると、“目がいっぺんにさめる”ほど美味しい、これらのB級グルメに舌鼓を打つ。

 スピード感溢れるレース、美味しい食事……なにかと“ウェイキー”なボートレース多摩川だが、ある日、観客の中にとんでもなく“ウェイキー”な美女を発見してしまったことがあった。

 初夏の陽射しの下、花柄のワンピースを身に着け、帽子を被った様子はまさに原宿あたりのモデルの子みたい。ひょっとしたら、実際、そうだったかも知れない。

 その彼女が、誰かに呼ばれて立ち上がった瞬間、スカートの裾を風が舞い上げた。スカートは乱れ、その奥がチラリと見えた。それは鮮やかな水色をしていた。まさに、目がいっぺんにさめるような光景!

 彼女は一瞬スカートを押さえ、上段の客席のほうに消えてしまったが、アタシはぼう然と、彼女の消えたほうを眺めていた。“ウェイキー”な美女と“ウェイキー”な眺め……。ああ、もう予想どころではなかった。

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