ことほどさように、タモリは趣味人としても超一流なのだ。「多彩な趣味を生かして番組が作れるのも、タモリさんの強みです。これほど多くの引き出しを持っている芸人は他にいません。いまだにタモリさんに、テレビ局からの出演オファーが殺到しているのも納得です」(前出のラリー遠田氏)

 遊びを仕事にし、仕事でも遊んでみせる男・タモリ。そんな彼の下には、多くの芸能人が、ゆるく、しかし篤く集うという。毎年正月には東京・目黒区にある“タモリ御殿”で新年会が行われるが、「2年前の正月にはSMAPの草なぎ剛と稲垣吾郎が、タクシーで駆けつけて来たんですが、なんと、そのまま泊まっていったんですよ。ギターを持参した草なぎは、タモリの手料理に舌鼓を打ちながら、ギターの弾き語りを披露したようです」(写真誌記者)

 タモリが引退を決意した理由の一つとされるのが、福岡のサラリーマン時代に結婚した2歳年上の糟糠(そうこう)の妻に“女房孝行”がしたいから、というもの。

「(タモリは)実は大変な愛妻家。今年7月には夫婦2人だけで豪華客船での横浜~神戸の船旅を楽しんでいます。道中ではタモリのほうが妻に話しかけ、新神戸駅から帰京する新幹線のチケットもタモリ自らが券売機に並んで買う姿が目撃されています。2014年春に『笑っていいとも!』が終わってからは、夫婦で週末旅行に出かけることも多くなったそうです」(前同)

 タモリ夫妻には子がないだけに、夫婦仲の良さが際立つという。「考えてみれば、タモリさんは『いいとも』が終わったときに一度引退したようなものなんですよね。その後は奥様孝行もできているようだし、それが引退の理由というのは当たらないのでは、と思うんです」とは、前出の川内氏。

「ただ、功成り名を遂げ、お金にも不自由しないタモリさんだけに、スパッと芸能界を引退する選択肢はあるかもしれません。たとえば、昨年、断ったとされる紅白歌合戦の司会を今年は受けて、大晦日で解散するSMAPを招集するという大仕事は、メンバー5人全員からの信頼が厚いタモリさんにしかできない力業。そんな偉業を達成して“じゃあ”と言って引退するのも、いかにもタモさんらしい気がしますけどね(笑)」(前同)

 かつて、NHKスペシャル『宇宙生中継 彗星爆発太陽系の謎』に出演した際、「私も結構活躍しているようですけど、宇宙から見たらどうでもいいですね」と悟ったように語ったタモリ。となると、もはや、自身の引退も「どうでもいい」!?

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