“シン・都知事”小池百合子「森喜朗との因縁バトル」再燃の画像
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「就任早々の大暴れに、記者クラブでは人気の怪獣映画『シン・ゴジラ』になぞらえて“シン・都知事”なんて呼んでます」と、全国紙の社会部記者が語るのは、11月に迫っていた築地市場移転の延期を表明した小池百合子東京都知事のことだ。

 昭和10年に建設された築地市場は、老朽化が指摘され、昭和の終わりから移転が検討されてきた。「豊洲移転で決着したのは2001年。その後、6000億円を投じて予定地を整備してきたわけで、延期は大きな決断です」(前同)

 小池氏は理由として、豊洲の土壌汚染の安全性確認が不十分なこと、整備費用が予定より1700億円以上も増えたことを挙げる。「他にも、新市場は問題だらけ。そもそも、作業スペースが小さくて、マグロなど大型魚の搬入や解体ができないんです。加えて、普通は海水で行う魚や床の洗浄が“床材が塩水に弱い”という理由で禁止なのには絶句しました。真水で洗えば魚は傷むし、水浸しの床にボウフラも湧く。あまりに現場を知らない設計です」(仲買業者)

 小池氏は「こんなにお金をかけていながら、業者から不満が出てくること、安全性への疑問が拭えないのは問題」と述べ、“都政改革本部”を設置して費用の検証を開始した。「そこで面白くないのは、東京五輪組織委員会の森喜朗会長。築地の移転を見越し、跡地を通って湾岸エリアと都心をつなぐ環状2号線の建設が計画されていましたが、築地が動かないとなると、工事日程が大幅に遅れます。“いつまでに着手できるのか明示してほしい”と、不機嫌もあらわに述べていました」(民放局政治記者)

 自民党では、かつて清和会(元・森派)に所属していた小池氏だが、森氏に従順なタイプではなく、折り合いは悪かった。「小池氏が党の公認を得ずに、都知事選に立候補した際も激怒。“対立候補を立てて絶対に潰せ!”と息巻いてましたからね」(前同)

 結局は、圧勝した小池氏に、表向きは協調姿勢の森氏だが、腹の中は煮えくり返っているようだ。「その森氏の手駒が、自民党東京都連の“ドン”内田茂都議。彼も、意のままにならない知事を邪魔と思っています。利害の一致する2人で足元をすくおうと、これから何か仕掛けてくるかも……」(都議会関係者)

 政界のボスと都議会のドンは本気な様子だが、「知事も、相手の泣き所は押さえています。森会長も内田氏も、親密な企業が環状2号線など五輪関係の工事をなぜか受注し、五輪利権でズブズブとの噂。検証を開始した豊洲移転費用の“本丸”は同じように膨れ上がった五輪本体の開催費用ですから、内訳を暴いて“利権ブラザーズ”の動きを封じる作戦です」(前同)

 小池氏は止まらない。二の矢とばかり、知事給与を半減する法案を都議会に提出すると表明したのだ。「実現すれば、都知事の年収が都議よりも下になる計算で極めて異例。都議会は法案を通せば自分たちも報酬を減らす羽目になり、否決すれば都民にブーイングを食らう。計算された大立ち回りで庶民の支持を得るやり方は、いかにも“女勝負師”らしいですよ」(同)

 利権政治にウンザリの都民を味方に、“シン・都知事”の快進撃は続く!?

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