ポスト安倍から橋下徹“再登板”まで…政治記者「“新聞・テレビは書けない!!”オフレコ座談会」の画像
ポスト安倍から橋下徹“再登板”まで…政治記者「“新聞・テレビは書けない!!”オフレコ座談会」の画像

「ここだけの話だけど」と念を押した政治家センセイ方、ゴメンナサイッ! 新聞・テレビは書けない真実がここに。

 第二次安倍内閣が誕生し、約1400日。安倍首相は「総裁任期延長」を睨みつつ、さらなる長期政権を欲して手綱を引き締めるも、野党は反発。与党でも、小池百合子氏が嵐を巻き起こし、混迷を極めている。そこで本誌は、政界のタブーを知り尽くした政治記者を招き「オフレコ座談会」を挙行。魑魅魍魎の“危なすぎる話”がテンコ盛り!

■座談会参加者

A 大手新聞社 政治部デスク 40代

B 地方新聞社 政治部記者 30代

C 民放キー局 政治部デスク 40代

A 小池(百合子東京都知事)さんは、すごいよね。ブラジル・リオデジャネイロへの五輪視察から帰国すると、築地市場の豊洲移転延期、都政改革本部の立ち上げと剛腕ぶりを連発。「小池劇場」の開幕です。

B 都の幹部たちには、07年に女性初の防衛大臣となった際の、“防衛省の天皇”こと守屋武昌元防衛事務次官との同士討ちが、強烈な印象を残しているようです。で、すでに「第2の橋下劇場が始まる!」なんて懸念の声も聞きますよ。

C セルフプロデュースもうまい人だからね。リオ五輪の閉会式に向かった際、女性ならではの“日本の勝負服”である和服で登場。舛添要一前知事が「ファーストクラス問題」で叩かれたため、自身はここぞとばかりにビジネスクラスで移動。ただ、さすがに往復で地球1周分のフライトに疲れたらしく、安倍首相が政府専用機(ファーストクラス以上)で移動したことに、「一緒に連れて行ってくれたほうが、経費もかからず、私も楽だったのに、都知事選の遺恨が残っているのかも」なんて、周囲にグチってたみたい(苦笑)。

A 都知事選でいえば、小池さんを応援した唯一の現職自民党議員・若狭勝は、10月の東京10区補欠選挙で、彼女が選挙区を譲ることで話がついてるっていわれてたけど、マジだったね(笑)。

C 小池の後釜として立候補した若狭の当選は、間違いナシ。これをきっかけに、来年6月の東京都議会議員選挙に向けて「“小池新党”の結成に動くのでは」って話で持ちきりだよ。

B 若狭氏も、他の議員と同様に、自民党都連から「小池を応援すれば、家族ともども除名」と脅しをかけられていた。でも、彼は、東京地検特捜部時代に都議会の“自民党のドン”と呼ばれる内田茂氏を事情聴取したことがあり、弱みを握っているので強気に出られたって話でしたよね。誰を味方にすべきか、小池氏は分かっていたし、シナリオをうまく作った気がします。

C シナリオ作りの力量では、菅義偉官房長官も負けてないよね。今年に入ってスクープを飛ばしまくってる『週刊文春』の影の立役者は彼だから(笑)。文春の新谷学編集長って、もともと安倍晋三首相の『美しい国へ』の担当編集者で、萩生田光一官房副長官とは早稲田実業サッカー部で先輩後輩の関係。そこから繋がった菅とも、かなり仲良くやってるらしいよ。

B ああ、あれですね、お気に入りの媒体を集めてチョクチョクやってる“菅会”。ただ、文春だけは朝食会に呼ばれているっていう。

A シラフで話すような本気の話は文春にしか渡さないってことか。で、翁長雄志沖縄県知事の「赤い知事」報道も、その成果でしょ? 翁長知事の長女が上海に留学して、中国外交官と結婚した。翁長知事と中国には“親密な関係”があるって話、文春が報じてたもんね。

C 一応、昨年10月の県議会の一般質問で、「娘の一人は県内で勤めており、末娘は埼玉の大学に行っている」と疑惑を否定したけど、イメージは拭い去り切れてない。そんな中で7月、普天間基地の代替訓練地として、鹿児島県・馬毛島を翁長知事が視察したでしょ? でも、この馬毛島への移転について、菅官房長官は即日否定。杉田和博官房副長官に至っては「地権者は反社会組織関係者であり、こういう人物に国が金を払うことに国民の理解は得られない」なんて発言。翁長知事は、ますます政府の反感を買ってしまった。

B 翁長知事も現実問題として、いい加減、妥協せざるをえないことは重々承知しているはず。“振り上げた拳が下ろせない状態”は、まだまだ続きそうですよね。

――さて、先日、岸田文雄外務大臣が次の自民党総裁選挙への立候補に意欲を示す発言をして話題になりましたが、「ポスト安倍」では、誰に注目してますか?

A 安倍さんの次の総理は、8月に新しくなった改造内閣に入らなかった前地方創生担当相の石破茂氏が有力視されてはいる。けど、閣外での活動は、総じてメディア露出が少なくなるから、前回の総裁選時のように、党員票が集まるかは未知数。

B ただ、現状では、対中・対北朝鮮問題が緊張を強めている。次期総裁選では、石破氏は理論的なタカ派のイメージをいかに持続させていくかがカギ。一方、ハト派といわれる岸田氏は、勝ち目はないと思いますよ。

C タカ派っていうと、“総理を狙う女”ともいわれる稲田朋美の防衛大臣就任は、何かと波紋を呼んでるよね。彼女の就任によって、「中国は、日本が本気で戦争を決意したと分析している」と、中国外交筋が緊張を走らせているし。

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