アタシは惚れやすい。そして、これまでにたくさんの片想いをしてきた。振り返れば、ボートレースでも、好きなのになぜか舟券の相性がよろしくない選手も多いよなぁ……。

 大阪のボートレース住之江では、秋恒例のG1レース「第44回高松宮記念特別競走」(10月3日~8日)が開催される。毎年、この時期は、その年の賞金王の行方が気になる頃だけに、獲得賞金ランク上位の選手らが優勝賞金800万円をめぐって、激しい戦いを繰り広げる。その結果、いったい誰を買えばいいのか、大いに迷ってしまうことになるのだが、そんなファンのために、予想の鍵を3本提供したい。

 まず1本目の鍵が、住之江を得意とする地元選手たちだ。例年、彼らの活躍は目覚ましく、過去10年間に6人も優勝している。次に注目したい鍵が、獲得賞金ランク上位の選手だ。今年は現在、獲得賞金額8000万円台の菊地孝平と石野貴之が1位、2位を占めている。そして、3本目の鍵となるのが、勝率上位の選手たち。現在、池田浩二、篠崎元志、桐生順平、松井繁が高い勝率を誇っている。以上の選手たちに、昨年の賞金王・山崎智也を加えれば、高松宮記念競走を連日、楽しめることは間違いないだろう。

 住之江は、庶民的な雰囲気に満ちたレース場である。場内を闊歩する大阪のファンはとにかく元気で人なつっこい。ちょっと気を許したら、「住之江に来たら、松井繁からこうてたらええんよ」などと話しかけられる。そんな住之江のもう一つの楽しみはやはり、食堂や売店で人気を集めているB級グルメ。舟券予想の合間に、焼きそばやホルモン焼き、明石焼きなど、くいだおれの街ならではの安くてうまい庶民の味覚を満喫しよう。

 そして、大阪といえば昔、大阪キタのバーのママに片想いをしたことがある。彼女はアタシにはもったいないぐらい、美人で上品な女性だった。確実に高嶺の花だったのだが、ヒマができると、新幹線に飛び乗り、彼女に会いにいった。会っても特に進展はなかったが、大阪への恋の旅路は止められなかった。

 アー、どうせアタシはモテねえよ~。新幹線の車中で何度、そう思ったことか。結局、片想いは実ることはなく、東京~大阪の往復運賃は泡と消えた。ボートレースでは、こんな切ない想いは味わいたくないのだが~。

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