「祖父の戦死知る」これは、競走馬の世界ではありえないことである。なぜかというと、レース中に戦死してしまったら、その血はそこで終わりだから、子も孫も存在せず、孫が祖父の戦死を知るというようなことはありえないのだ。しかし、秋華賞では、その第1回において「祖父の戦死知る」という暗号が出た。1~6番に入った馬が、名前の上部でそういう暗号を形成していたのである。

1番(ソ)ロシンガー
2番(フ)ジノヤマザクラ
3番(ノ)ースサンデー
4番(セ)(ン)ターライジング
5番(シ)ルクスプレンダー
6番(シ)(ル)クフェニックス

 ご覧のとおり、ソフノセンシシル。この暗号は、何を意味しているのか、レース当日考えていると、「ひょっとしたら、この馬のことじゃないの」と解説してくれたのは、血統研究家の関山治だった。

 LAST・OF・THE・LINE(=家系の臨終)という信じられない名前を付けられた馬がいて、その馬は、第1回秋華賞にも出走しているファビラスラフインの父方の、祖父ではないが祖母だというのである。生きているのに臨終と名付けられた馬の孫ファビラスラフイン。そして、この馬が本当に秋華賞を勝ってみせたのだ。

 今年はどんな暗号がでるかなあ。

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