名越稔洋「『龍が如く』は、子どもが手を出せないゲームにしたかった」~麻美ゆまのあなたに会いたい!の画像
名越稔洋「『龍が如く』は、子どもが手を出せないゲームにしたかった」~麻美ゆまのあなたに会いたい!の画像

 今週は“ヤンチャな男子”必読ですよ! 私が会いに行ったのは、あの伝説のゲーム『龍が如く』を制作されているゲームクリエイターの名越稔洋さん! 実は私、『龍が如く2』でゲーム中に登場させてもらっているんです。そして、12月8日には最新作『龍が如く6 命の詩。』が発売になりますよ~。さあ、いろいろとゲーム作りの裏側も聞いちゃいましょう!!

ゆま「今日はお忙しい中、ありがとうございます」

名越「どうも、お久しぶりです。もう10年ぶりぐらいになりますか」

ゆま「はい。私が初めて声優をさせてもらったのは『龍が如く2』のときでしたたから……私もまだ10代だったと思います(笑)」

名越「ああ、まだプレステ2の時代ですね」

ゆま「当時にすれば、実在のセクシー女優を起用するなんて斬新でしたよね」

名越「そうですね。まあ、舞台が歓楽街ということもあって“お色気”要素は必要だと。ならば、セクシー女優さんにお願いしてはどうかと考えたんですね」

ゆま「その発想がすごい」

名越「とにかく『龍が如く』は“大人向けのゲーム”であることに、こだわっていました。むしろ、子どもは手を出せないゲームにしようと。そこから、どんどんアイデアが出てきたんですね」

ゆま「内容もリアルでしたよね。私の飼っている犬の名前も実名だったし、会話シーンも、まさに私そのもの(笑)。そういえば当時、取材もしてもらいました」

名越「はい。今も出演してもらう方への取材は続けています。やはりゲームですから、会話の中に“選択肢”が存在します。そのとき、本人の考えていることが反映されていれば、ユーザーは本人と実際、会話している気分になれますからね」

ゆま「それってゲームの醍醐味ですよね。私もゲーム好きですけど、何が楽しいかって日常では体験できない世界に入り込めるから」

名越「まさに、その通りです」

ゆま「ただ、開発当時は、さまざまな苦難があったんですね?」

名越「まあ、これはゲーム業界に限ったことではないと思うんですが、周囲から“反対された作品”ほど、のちにヒットすることが多いんですね」

ゆま「新しいものを作ろうとすると、“前例がない”と言われちゃう……」

名越「はい。特に『龍が如く』は日本が舞台。これはゲーム業界から見れば、まったく採算の取れない話だったんです」

ゆま「え、日本が舞台のゲームはダメなんですか?」

名越「ええ。アメリカやヨーロッパで売れないからです」

ゆま「そっか。今のゲームは世界が市場なんですね」

名越「はい。開発費が数千万の作品ならまだしも、今、ゲーム1本作るにあたり、宣伝費だけで数億円近くかけるんです。だから世界規模で売れるゲームでなければ、到底、回収できない」

ゆま「そう考えると、『龍が如く』は日本が舞台で登場人物もほとんど日本人。ゲーム開発のセオリーからは、かけ離れていたと」

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