リハーサルとかちゃんとやろうとか意味が分からないけど、勝負続行は都合がいい。ぜんぜん納得いかないし、何より勝負がついてない。答えはもちろん「いいでしょう」だ。Bさんが、3000円勝負のはかなさに恐怖を感じているだろう今がチャンス。こっちは、こんなはかない勝負をずっと重ねてきてるんじゃあ! 場数の違いを見せつけてやるわ!

 と、2回戦がスタート。僕がそのまま『ダンバイン』を打ち続けると、B氏は席を立って台移動。向かった先を追うと……『CR SUPER電役ナナシーDX』!?

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 大当たり確率は破格の約66分の1。『ダンバイン』のような一撃はないけれど、とにかく当たりやすく、コツコツと出玉を積み重ねていくスペック。……なんだこの人、本気じゃねーか!? いや勝負だから当たり前なんだけど、ガチすぎない? いや、ますます負けられーん!!

18時15分 打ち始め。
18時26分 3000円目終了。

 ……何にも起こらず終了。いつも通りというか、ついさっきもやったばかりのヤツ。B氏のほうを見てみると、やはり大当たりすることができずに、3000円終了した模様。

 えーっと、相手と競り合うことによって眠れる闘争心を引き出すとはいったものの、なんかダメなほうで競り合ってない? いや、あまりにアッという間で、競い合ってる実感すらないよね。これはもう引き分け……いや、ないない。思い出せ、何のために勝負を挑んだかって、自分が勝つため、そして巨万の富をつかむためじゃないか。

「Bさん、このままじゃあアレなんで、最後に同じ台に並んで座って勝負しませんか?」
「そうだね。どうせならさ、お互い打ったことない台に座ってみようよ」

 と、2人で店内を周回し、目に留まった『CRAベルサイユのばら 遙かな時を超えて』に並んで着席。大当たり確率が約89分の1、オーソドックスな甘デジスペックの台です。時刻は18時30分。どんな結果になろうがこれが最後の戦い。このまま当たらずに終わるつもりなんてない。絶対に当ててやる! 

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(C)池田理代子プロダクション

 打ち始めると、なにやらB氏の台から派手な音。お互い初打ちの台なので、演出もさっぱりわからないまま眺めていると、ガッシャーンと派手な役モノ完成。あれ、なんかこれってアツそうじゃない……?

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 えええええええ!! 大当たり!? えっウソ、ここで当てちゃうの?

 打ち始め4回転目。投資500円。まさか貸玉ボタン1回押しただけで当てるって……。というか、なんで自分じゃないの!? 台本があるならばここは自分が当てる場面でしょうに!(涙)

 いや待て。予想だにしない先制攻撃で慌てたけど、冷静に考えるとこの機種は当たりやすいぶん、連チャンはしにくいスペック。B氏が1回当てたとはいっても、まだまだ逆転の目はある! ……はずだったけども。

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 10回転の確変(ST)中に大当たりするわ。15ラウンドの大当たりもぎ取るわ。ST抜けても時短中に引き戻すわ。B氏の連チャンが止まらなーい! 「ボキッ」 コラム用に写真を撮るたびに、親指を突き立ててポーズをとるB氏を見て、自分の心が折れた音が聞こえたのは何連目のことでしょうか。

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 そしてノーヒットのまま、またもアッという間に3000円を使い切った僕を横目に、B氏の出玉はモリモリ増えるばかり。気持ちよさそうな彼を羨ましげな目で見守ること十数分。終わってみれば、一撃9連チャンで、十分すぎる出玉が計数されていました。

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「500円でも、甘デジでも、出るときは出るよなぁ。まぁリハーサル含めて3回勝負しちゃったけど、その分含めても全然プラスだからね。毎回毎回勝つことはまぁ無理だとしてもね、軍資金3000円でも、巨万の富を目指して十分勝負はできるってことだよ!」

えぇえぇ、返す言葉もございません。勝負って残酷だよね。

今回のギャラ:-9000円
今回の反省点:オシャレな焼肉店は、うまいが高い。

(次回に続く!?)

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