東洋医学の観点からも、アドバイスを聞いてみよう。伺ったのは、『和光治療院・漢方薬局』(千葉市)の院長を務める平地治美氏(薬剤師・鍼灸師)。その平地氏が食事、運動以外で重要だというのが、ストレスのコントロール。「東洋医学では、流れが悪くなり滞りがちな血液を“お血(けつ)”と呼びます。そして、その状態が続くと高血圧、ついには脳梗塞、心筋梗塞などを招くと考えられていますが、このお血の原因として不摂生な食事、運動不足と並んでストレスも挙げられているからです」 具体的な対応法には、入浴(半身浴がベター)の習慣、睡眠の十分な確保を挙げる。
また、平地氏は最近、女性の間で密かにブームになっている「整膚(せいふ)」という自分で簡単にできる血流を促すマッサージ法を紹介してくれた。「普通のマッサージが、こわばった筋肉を押したり撫でたりして緊張を緩めているのに対し、整膚は皮膚をつまんで引っ張るだけで、特別のテクニックは不要です。おまけに、普通のマッサージは筋肉に働きかけるため、逆にダメージを与え血流を悪くしてしまうケースがありますが、整膚はそういうことがありません」
やり方は簡単。親指と人差し指で軽く皮膚を2~3秒つまみ、ゆっくり戻すのに、また2~3秒。この方法で、たとえば出っ張ったお腹の皮膚を毎日1回3分程度、整膚するだけでも、腸の運動が促され、便秘解消、お腹が引き締まってくるという。前出の岡田博士は言う。「“もう自分が年だから、今からやっても手遅れ”ということはありません。80歳だろうが、何歳だろうが、実践すれば確実に効果が見られます」
以上の10か条、今日から試してみてはいかがでしょうか。