ディープ産駒の叩き合い。本線はディーマジェスティからサトノダイヤモンド。ディープインパクトはすでにスーパーサイアーの域に達しているが、とりわけ今年は産駒の活躍が凄い。JRA重賞勝ちが9月競馬終了時点で31勝に達し、父サンデーサイレンスの38勝を更新する勢いである。

 今年で強調すべきは、苦手とされた舞台でも好走が目立つことだ。縁の薄かった皐月賞でワンツースリーを達成し、宝塚記念も初制覇した。さらに春秋のスプリントG1でも出走馬が増え、連続で連対している。菊花賞も、これまで縁の薄かったG1だ。産駒成績は[0・2・1・16]。しかし、5頭も登録がある今年は、上位独占も可能な顔ぶれだ。

 V候補の筆頭はディーマジェスティ。皐月賞勝ちのあとダービーで3着に敗れたが、中間に体調を落とし、当日気配も一息だった。それでいてコンマ1秒差の3着は底力の凄さだ。マカヒキ、サトノダイヤモンドの先着2頭がグンと体調を上げていたことを思えば、互角以上の評価もできる。

 秋の始動戦はラスト4Fから動き出して快勝。疲れを残さなかったことで、レース後の調整もスムーズだ。2週前追い切りで5F68秒5を美浦Wコースでマークした。母父のブライアンズタイムの特徴がよく出た馬体でスタミナ面も問題なし。二冠奪取なるとみた。

 ○はサトノダイヤモンド。皐月賞3着、ダービー2着。残る一冠への意気込みが強い陣営だが、前哨戦のレースぶりがやや不満。一旦、先頭に立ってからゴール前で、もう一度、脚を使わされた。前走時が急仕上げ気味の調整で中3週と日程が詰まる。能力は確かだが、目に見えない疲れがちょっぴり心配。2番手とした。

 ▲はウムブルフ。ディープ産駒の上がり馬。ここ2走が12F、13Fの競馬で圧勝。前走は5馬身も千切った。距離適性が高いレッドエルディストが★。カフジプリンス、レインボーライン、シュペルミエールに△。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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