コントから舞台、映画まで幅広く演じてきた個性派俳優が新境地に挑戦、その心意気を直撃した!
女優でモデルの杏(30)が演じる高校の数学教師が指揮者として老人だけのヘッポコアマチュア・オーケストラに楽団名を間違えて入団。女性指揮者の奮闘と楽団員たちとの笑いと感動を描いた11月11日公開の映画『オケ老人!』に、オーケストラでティンパニを担当する大工の棟梁役で出演する石倉三郎に映画への思いや撮影現場の様子を語ってもらった。
――杏さんとの初共演はどうでしたか?
「やっぱりスターですよ。事務所もいいしね(笑)。のびのびとしてて良い子ですよ。スター面しないから非常に好感が持てるからいい。スター面されてこられたら、コノヤロって不愉快ですよ、そういうことはまったくなく、すんなり撮影に入ることができたからね。そういう事って芝居をする上で大きいですよ」
――プロとはいえ人間ですからね。
「プロったってたいしたことないから、(フ)に(。)がついてるだけなんだから(笑)」
――それでもベテラン俳優の方々が大勢いる撮影現場はさぞかし緊張感があったのでは?
「それはなかったね。みんな知った顔ばっかりだったから。そんなことよりみんな楽器で必死だからもう大変だったよ。芝居どころじゃなかったよ(笑)。でもオレって意外に音感がいいって言うか、リズム物は好きだから楽だったね。ただ他の楽器と違って、ティンパニは叩いてるところを映像で見せないといけないから誤魔化せないんだけど、でも全然できちゃったね」
――それは事前に監督との打ち合わせがあったのですか?
「まったくないね、監督のイメージだろうね。石倉にはティンパニだろ、そして小松政夫にはいかにもチェロだろってね(笑)」
――今年は犬童一利監督の『つむぐもの』で初主演も果たされて、ますます石倉さんの活躍の場も広がっていきそうですが、今後はどのような役柄を演じていきたいですか? 今までやらなかった弁護士とか大臣とか……。
「それはいいね、セコイ大臣してみたいな。ずるい大臣ね。経費ちょろまかすの大好きみたいな(笑)。富山県議会議員みたいなセコイのやりたいな(笑)。どうしようもないなコイツみたいなの」