マイルCSには、不振をきわめる文字がある。有名なのは「頭文字ヤ行(ヤ・ユ・ヨ)」。すでにマイルCSは32回も行われているというのに、頭文字ヤ行の馬は出走すらなかなか叶わず、出たのは9頭のみ。その9頭も[0・0・0・9]と全敗に終わっている。

 これと同様に有名なのが、「マの字を持つ馬」。名前の中にマの字を持つ馬は、これまで延べ78頭が出走しているのだが、第1回のヤ(マ)ノシラギク5着、キタヤ(マ)ザクラ6着、ハル(マ)ゲドン8着を皮切りに、その78頭が[0・3・3・72]と全敗に終わっているのである。

 今年は、以上の二つの壁に挑む馬が1頭いる。頭文字がヤ行で、名前の中にマの字を持っている馬。そう、(ヤ)ング(マ)ンパワーである。3歳時に関西へ初輸送して、いきなりアーリントンCを勝っているように、輸送は問題なし。また、そのアーリントンCを勝ったあと9連敗していたが、目下3連勝中と一気に本格化。

 今年の安田記念はロゴタイプが58キロを背負って1分33秒0で勝ったが、その1週間後、ヤングマンパワーは同じ58キロを背負って1分32秒8で勝っている。だから、目下の3連勝は当然といっていい面がある。前2走とも2か月以上の休み明けという余裕のローテーションできているだけに、G1奪取の可能性がある。

本日の新着記事を読む