しかし釘はかなり良さそうだったので、試しに打ってみると2千円で入り口を通過。惜しくも右ハズレ穴に落ちましたが、迷わず続行です。とりあえず3発飛び込んだ時点で投資は6千円。大当たり確率は3分の1ですから、確率上は大当たりを引くたびに4千円ずつ儲かる計算。なので、まだまだ追いかけます。

 1万円使った時点で5発通過。抜群の入賞ペースでお宝台のはずなのに、大当たりはいまだゼロ。それよりも5発すべてが右穴ハズレなのが気になります。しかしデジパチ抽選でも不運な偏りはある。ジャンケンだって5連勝があれば5連敗もある。

 2万円投入で10発通過。しかし、まさかの10発すべてが右穴ハズレへ。大当たり穴はともかく、左のハズレ穴にすら入りません。本来なら3つの穴へ均等に入るはずなのに、怪しすぎる。さすがにちょっとおかしい。だから誰も座らないのか。

 20発連続ハズレの時点で投資は4万円、完全に大赤字です。大半は右ハズレ穴に直接落ちるんですが、何度か大当たり穴のフチをクルッと回って、右ハズレ穴に戻って落ちることがありました。ゴルフのグリーン上、パットしてカップで弾かれるあの動き。それが一度だけ左ハズレ穴でも起こったんです。クルッと戻って大当たり穴にポトリ……のはずが、大当たり穴を通り越し右ハズレ穴へ。嘘だろっ!

 26個目まですべて右穴にしか落ちないなんて、明らかに異常事態。実はよく見ると、クルーンの取りつけ角度が右上がりに傾けて細工されていたのです(構造上、高い位置にある穴に一番落ちやすい)。これはもはや改造で、「ネカセ」ではありません。今では考えられませんが、当時はそんなホールがごく稀に存在していました。

 そして27個目に運命の瞬間が到来。役モノ内部のスキマに玉が挟まって動かなくなりました。正常な台角度であれば絶対に起こらないアクシデント。当時は「玉が役モノ内で引っ掛かると店員が手で大当たり穴に入れる」というルールがあったので、ついにわしの勝利。墓穴を掘ったな店長!

 “絶対に当たらない台”を攻略し、沼パチンコを征服したカイジのような達成感を味わいましたが、投資5万4千円で回収は1万円のみ。わしも若かったとはいえ、典型的な火ダルマ負けでした。皆さんはくれぐれも真似しないようにして下さいね(涙)。

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