「俺は後輩が嫌いだし、後輩に嫌われてる」と、自ら好感度を下げるような発言をしているのはKis-My-Ft2二階堂高嗣だ。ジャニーズでは、先輩後輩の上下関係がしっかりしていて、後輩と食事に行ったら先輩がおごり、正月は先輩が後輩にお年玉を配るなど、体育会系ともいえるつながりが慣例化している。そんな中で二階堂は、かわいがっている後輩、Sexy Zone松島聡に対してもセコいらしく、これまでのジャニーズの先輩後輩関係とは一線を画しているようだ。
二階堂は常々、自分は松島の上に立っておらず、あくまでも「フラットな関係」だと言っている。対等な関係だから、食事はいつも割り勘で、おごったことはない。一緒に食事に行く際は安い店に行く。あるとき二人が行った焼肉店の名前を聞いたキスマイ北山宏光によれば、そこは「中の上のランク」だったそうで、後輩にとってはそこそこハードルが高い店だった。しかし、そこでも当然割り勘。帰宅時はお店から駅まで徒歩で送って、電車に乗せた後、自分だけタクシーで帰るそうだ。他の先輩ならば、後輩に渡しているはずのタクシー代はもちろんなしである。
しかし、松島によれば、それは事実ではないようだ。松島がパーソナリティーを務めるラジオ『Sexy ZoneのQrzone』(文化放送)で明かしたところによれば、「毎回ちゃんと払ってくださるし、タクシー代も出してくれる。電車で帰らされたこともないし、気遣ってくれる」という。
二階堂はキスマイ内のユニット、舞祭組としても活動しており、どちらかといえば三枚目の立ち位置。バラエティ番組では、セコくて神経質、不器用で、何をやってもうまくいかないというおバカキャラが確立されている。そのイメージを崩さないため、自らケチな先輩というプライベート話を披露していたのかもしれないが、松島からの“逆暴露”で、実は優しい先輩であることが発覚してしまった。
他にも松島は、風邪をひいたときに偶然、二階堂から食事に誘うメールが来た話も披露。風邪を理由に断ると、「大丈夫か?」と心配するメールが何度も来て、最終的にはわざわざ夜中におかゆを家まで届けてくれたという。たまたま家族が不在で心細かった松島に、「ほんとのパパみたい」に優しくしてくれたとか。そんな二階堂に対し、松島は「感謝しかない」と語っていた。
二階堂が尊敬するSMAP中居正広は、かつて「低いほうが面白いから」という理由で、身長を低めに申告する“逆サバ読み”をしていた。アイドルなのに、面白さを追求してしまうところが中居らしいが、そんな彼がプロデュースした舞祭組によって、二階堂を含むキスマイの“目立たない四人”はCDデビューを果たし、CM出演、歌番組へのレギュラー出演などのチャンスを手に入れた。かっこ悪い部分を逆手にとって武器に変えてくれた中居、だからこそ二階堂にとって自分のキャラは大切なのだろう。
従来のアイドルというイメージを超え、バラエティで活躍した先輩SMAPはまもなく解散してしまう。だが、その精神は確実に後輩たちへと受け継がれているようだ。