年末が近づき、ボートレースの選手たちによる賞金王争いが熾烈になってきた。そんな中、長崎県のボートレース大村で11月22日から27日にかけて、「チャレンジカップ」が開催される。このレースは、獲得賞金ランキング上位34名の男子選手、そして賞金ランキング上位20名の女子選手による競走。男子選手の場合は、ボートレース住之江での賞金王決定戦「グランプリ」への出場をかけて、女子選手の場合は、ボートレース平和島での賞金女王決定戦「クイーンズクライマックス」への出場をかけて、今年活躍した選手たちが熱戦を繰り広げる。

 注目したい選手は、男子なら瓜生正義と山崎智也、女子なら遠藤エミと海野ゆかり。うまく舟券を狙い撃って、ぜひとも高配当をゲットしたいところだ。

 さて、大村といえば「ボートレース発祥の地」として有名だ。今から64年前の1952年4月6日に、当地でボートレースが初めて実施されたのである。

 当時の日本は、戦災からの復興が目立つようになった頃で、明るい未来が予感できる出来事がいくつか起こっている。1952年4月には、手塚治虫の名作「鉄腕アトム」の連載が始まり、硬貨式の公衆電話も登場している。

 そういえば、アタシが20代前半の頃、携帯電話はまだ普及していなかった。携帯電話がないことで何が一番不便だったかというと、好きになった女性への連絡だ。たいていの家庭に一般電話はあったので、電話をかけようと思えばできるのだが、最悪の場合、彼女ではなく、父親が出ることもあり、そんな時は電話を切ったりしていた。

 当時、アタシは10円硬貨を何枚も用意して、近くの公衆電話から電話していたのだが、父親が出たので電話を切ると、電話機に入れた複数枚の10円硬貨がジャラジャラと音を立てて、返金口に出てきたものだ。

 あー、あの頃を思い起こすと、失恋の苦い思い出がいろいろ頭に浮かんでくる。アタシは現在、65歳。ボートレースは64歳。ほぼ同じくらいの年月を経てきた間柄。これからもおつきあいのほどよろしく、ボートレース君!

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