早実・清宮幸太郎、怪物スラッガー「さらなる覚醒」なるか?の画像
早実・清宮幸太郎、怪物スラッガー「さらなる覚醒」なるか?の画像

 あの“怪物”が甲子園に帰ってくる。高校野球の秋季東京都大会決勝で、あの怪物スラッガー・清宮幸太郎率いる早稲田実業が日大三高を8-6のサヨナラで下して優勝。事実上、春のセンバツ出場を決めた。

「高校1年で夏の甲子園に出たときに3本の本塁打を打ってフィーバーになりましたが、今年の夏は西東京大会の準々決勝で敗退。久々の甲子園で、どれだけ暴れてくれるか、今から楽しみです」(スポーツ紙記者)

 現在、高校通算75本の本塁打(11月10日現在)を打っている清宮。まだ高校2年で、通算107本塁打という記録更新も期待されるが、ここにきて、不安材料も出てきた。「清宮は、この決勝戦では無安打、しかも5打席連続三振でした。それだけではなく、この都大会の準々決勝、関東一高戦では、高校生活初の公式戦無安打も記録しています」(前同)

 清宮に何が起きたのか? 「スバリ、弱点がバレたんです。特に決勝では、完全に研究されていました。三振を獲られたのはすべてスライダー。インコースの球に体を引く癖のある左打者の清宮は、左腕投手のボールゾーンからストライクゾーンに入ってくる変化球についていけなかった」(スポーツライター)

 対戦相手に弱点を見つけられ、見事に封じられたとなれば一大事だ。本塁打記録も夢と潰えてしまう。だが、早実の和泉実監督は、試合後の会見で「ははは、大物じゃないですか」と、清宮の5連続三振を笑い飛ばす。この余裕はいったいどこから来るのか?

「清宮にはクレバーな一面もあります。試合後には、“精神状態はそんなに悪くないんですけど、前に突っ込んじゃっていることもありますし、いろんな原因があると思います”と冷静に自己分析していますしね。だから、監督も、スランプとかの心配はしていないんだと思いますよ」(前同)

 本誌取材班が八王子市にある早実のグラウンド「王貞治記念球場」へ足を運ぶと、そこには、キャプテンらしく「お~し、守備練習開始だ」と掛け声をかけてバント処理の練習をする清宮の姿があった。スタンドにいる熱烈な早実ファンから、「清宮~っ、もう三振するなよ」と声がかかると、「アハハ、ハイ~ッ」と気前のいい返事を返してくる。落ち込んだ様子は微塵も感じられなかった。

「もともと清宮は、長距離打者というよりも、ミートのうまい打者です。東京大会ではちょっと記録を意識して力みすぎたのかもしれませんが、必ず調整してくると思いますよ」(同)

 11日に開幕した明治神宮大会ではチケットがバカ売れし、特別会見室まで用意されるなど、圧倒的な注目度を見せた清宮。来春の甲子園も待ち遠しい。

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