高橋由伸巨人「今オフの大補強」は、アタリかハズレか?の画像
高橋由伸巨人「今オフの大補強」は、アタリかハズレか?の画像

 躍起になったFA獲りも後手後手。さらに大物釣りを狙ったドラフトもクジで外れ……結局は大枚はたいて新戦力を得たけど、これって成功?

 FA選手との交渉解禁日だった11月11日、巨人の堤辰佳GMはDeNAからFA宣言した山口俊投手(29)、およびソフトバンクからFA宣言した森福允彦投手(30)と相次いで交渉、2投手の巨人入りは確定的となった。

 当初から噂されていた、巨人V奪還のための“大補強”が、ついに行われたわけだが、この獲得について一部では、こんな声も聞こえている。「大型補強が至上命題だったはずなのに、あまり“大物感”がありませんよね。正直、拍子抜けしました」(スポーツ紙デスク)

 今の巨人の課題は、ズバリ先発の駒不足と貧打。よって、FA獲得制限の2枠は、投手1人と野手1人に狙いを定めていたはず。「実は巨人フロントも、当初はFA獲得は先発投手と安定感のあるスラッガーで、それなりの大物を1人ずつリストアップしていたようなんです」(前同)

 しかし、実際に獲得するのは、意外にも投手2人。水面下で、いったい何が起きていたのだろうか。「今年のFA権獲得選手の目玉といえば、やはり西武の岸孝之(31)でしょう。当然、巨人も岸に狙いを定めていたようです」(同)

  プロ入り直後から西武のエースとして活躍してきた岸。今シーズンは序盤で調子を崩したものの、9勝7敗、防御率2.49の数字を残している。先発不足に悩む巨人が欲しがるのは当たり前だろう。「しかし、早い段階で岸獲りを断念したんです。どうやら西武が複数年契約を結んで残留すると踏んでいたようなんですが、蓋を開けてみたら岸はFA権を行使。そんな初動ミスがあったんです」(巨人軍担当記者)

 その間、水面下で積極的に岸獲りに動いたのが楽天だった。FA宣言をしたときには時すでに遅し。結局、岸は好条件を提示した楽天への移籍が決定した。これは明らかに巨人フロントの読み違いだ。「大魚を逃した巨人が、そこで狙いを切り替えたのが山口です。これを逃すわけにはいかないと、キャンプ中の高橋由伸監督が電話を掛けるなどのなりふり構わぬ行動に出ました」(前出のスポーツ紙デスク)

 その甲斐あってか、山口獲りはほぼ確実となった。だが、山口は今年こそ11勝5敗の成績を残したものの、2桁勝利はこれが初めて。どれだけやれるのかについては、不安な面がないわけではない。そして、もう一つ、巨人が課題としている打撃面の補強では、「今の巨人で手薄なのが外野手ですから、主軸が打てて、守備範囲が広い選手の獲得を目論んでいました。そこで目をつけたのが、日本ハムの陽岱鋼(29)です。本人も巨人への移籍を強く望んでいたようですしね」(前出の巨人軍担当記者)

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