84年に青春ドラマの金字塔『スクール・ウォーズ』の主題歌『ヒーロー』で大ヒットを飛ばし、人々を圧倒的な歌唱力で魅了した麻倉未稀さん。今年、デビュー35周年を迎えた美人シンガーに、名曲の意外な真実から、写真集の撮影秘話、知られざるプライベートまで語っていただいた!
――今年でデビュー35周年になるんですね。おめでとうございます!
麻倉 ありがとうございます。アッという間でした。
――35周年を記念して、5年ぶりにアルバム『Voice of Power』をリリースされました。麻倉さんの代名詞とも言える『ヒーロー』も収録されています。
麻倉 この曲は、アメリカ映画『フットルース』の挿入歌のカバーなんですが、実はカバーするのって、得意じゃなかったんですね。
――そうなんですか?
麻倉 特に、外国の曲に日本語の詞を乗せるのは、アクセントの違いがあるので難しいんですよ。でも、ヒーローは、なんの手直しをしていただくこともなく、スムーズに歌えました。
――この曲は、現在も根強い人気を誇る学園ドラマ『スクール・ウォーズ』の主題歌ですよね。
麻倉 そうですね。でも実は、主題歌に決まる前から私のアルバムに入る予定だったんです。そのレコーディングの途中、主題歌に決まったことを聞かされて、ディレクターから“もう1回録り直したい”って言われて。私も、もう少し歌い込んで自分らしい感じにしたいって思っていたので、ラッキーでした(笑)。
――このヒーローですが、歌詞が原曲と一部、違うんですよね。オリジナルでは「I need a hero」ですが、倉さんが歌ったのは「You need a hero」。
麻倉 最初、まったく気づかなかったんですよ。オリジナルを何度も聴いているのに。たぶん、私の中ではIもYouも同じで一括りにしちゃったところがあったんだと思います(笑)。
――そうなんですか~。では、記念アルバムの内容について教えてください。
麻倉 ヒーローの今風ダンス・ミュージック・バージョンの他に、70~80年代に流行した『君の瞳に恋してる』『ダンシング・クイーン』他4曲のディスコ・クラシックも入っています。古さを感じさせない名曲ばかりなんで、皆さんに懐かしんでもらおうと思い、選んだんです。でも、当時は私自身、忙しすぎてディスコに行っている時間はなかったんですけどね(笑)。
――失礼ですが、ディスコ好きのイメージもあります(笑)。新曲は3曲ですね。
麻倉 『人生は美しい』は、人生の応援ソングです。これまで私の歌で“励まされた”といった言葉をいただくことがありまして。だから、もっと宇宙的な世界観で勇気づけられないかなって考えていたら、売野雅勇先生がピッタリの詞を書いてくださったんです。