カジノ法案が審議入りし、ここにきて国会の会期が延長されたのも、菅氏の「指令」と無関係ではないという。

「一時騒がれた“年明け総選挙説”は、トランプ氏のアメリカ大統領選勝利後、萎んだ印象があります。しかし、会期を延長するということはすなわち、抜き打ち解散の可能性が再び浮上した事実を裏づけています。年明け総選挙の狙いの一つに、小池氏の“新党立ち上げ→国政進出”という動きを封じ込める意図があるのは間違いありません」(全国紙官邸担当記者)

 それでも小池知事は「グリーンTokyo」という名の地域政党を旗揚げし、来年夏の都議選に大量の候補者を擁立するという噂がある。しかし――。「新党となると、資金や選挙の人材確保など、決して容易な道ではありません。また、新党への有権者の意識も不安定。小池人気にはあやかりたいが、不安もあるという議員が多いのではないかと思います」(前出の浅川氏)

 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏も、こう続ける。「小池氏が、都議選前に地域新党を発足させ、自身の純粋な与党を作ろうとするのは確かです。ただ、小池氏が最終的に目指す介護特区や環境都市構想には、国の協力が不可欠なんです」

 つまり、菅氏が最終的には、暴れ馬の小池知事をうまく御すことになる? 「とはいうものの、小池知事にも女の意地があります。小池氏が4者協議(前出)後、都庁近くのホテルで行われた民進党都連のパーティに出席し、蓮舫代表とエールを交換したのも、自民党、すなわち菅氏を牽制する狙いからですよ」(都議会自民党関係者)

 一寸先は闇の政治の世界。菅氏の「抹殺指令」は完遂されるのだろうか……。

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