(6)内通者は有楽斎だけじゃない!? 大坂城台所の気になる男

 実は、大坂城内は裏切り者だらけ。第48回「引鉄」で淀殿の叔父・織田有楽斎(井上順)の裏切りが露見し、城内から追い出された。「あの枯れた声がいい。有楽斎は、今の有楽町に屋敷があったから、その地名の由来になった人。有楽町にあるニッポン放送でラジオ番組をやらせていただいている僕としては複雑な思いでしたね」(松村さん)

 そして、もう一人、『真田丸』ファンの間で「怪しい」と話題になっているのが大角与左衛門(樋浦勉)だ。彼は、秀吉の時代から豊臣家に仕える大坂城の台所頭だ。大坂落城の際、大台所に火を放ち、徳川に旗本として奉公したいと願い出たと伝わる。確かに、善人の面を被った男のラストも気にかかる……。

(7)悲運の淀殿と愚かな(!?)乳母・大蔵卿の最期

「幸村と淀殿(竹内結子)。2人の関係が微妙ですよね。最終回、あの2人、どうなるんでしょう……」と言う松村さんが三谷氏と対談した際、根っからの大河ファンである2人は、淀殿の話題で大盛り上がりしたという。

「淀殿は落城を3回も経験し、悪運の持ち主のように思われがちですが、三谷さんは、実は大蔵卿(淀殿の乳母、峯村リエ)が悪運を持っているんじゃないかとおっしゃってましたね」

 確かに『真田丸』では、大蔵卿が“出しゃばり女”。豊臣家を滅ぼす悪女の印象を漂わせていて、これまでのドラマとはまるで違う。淀殿と幸村の因縁の行方、淀殿と大蔵卿の最期を、どう描くのかが注目される。

(8)影武者再び!? 家康の窮地をあの側近が救う

 第48回「引鉄」で、家康が幸村配下の佐助(藤井隆氏)に刺殺されるシーンが登場する。「え?」と思った瞬間、それが家康の影武者だと分かり、“三谷節”に魅了された読者も多いことだろう。実は、クライマックスの天王寺の合戦でも家康の影武者が登場するかもしれない。

「幸村を“日本一の兵”と称えた薩摩武士は、幸村が家康の御陣衆、旗本らを粉砕したと記録に留めています」(前出の跡部氏)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6