うまくいけば、ドンの“首級”をあげられる戦い。だが、仮に大将首を取られたとしても、そのまま都議会自民党は黙っていない。2月23日に代表質問で論戦の火蓋が切って落とされる2017年第一回定例会(都議会)は、小池知事にとってさらなる正念場になるという。

「小池知事が就任後、初めて予算案(17年度)を提出し、議会に承認を求めることになります。その13兆円規模の予算案を巡り、都議会自民党は徹底した対決姿勢を示すことになるでしょう」(鈴木氏)

 何しろ、都議会自民党は定数127人のうち、半数近い60人を擁する最大勢力。「予算案が通らなければ都政運営に支障をきたすだけに、最悪、知事は暫定予算を組んでしのがなければならない窮地に陥ります。それを好機と自民党は知事の不信任案を提出し、さらに揺さぶりにくる可能性もありますよ」(前同)

 首尾よく敵の大将を討ち取っても、圧倒的な兵力で“総攻め”をかけられたら、さすがの小池知事も危うい。しかし、そのときこそ、小池知事の政治の師匠・小泉純一郎元首相直伝の“バクチ殺法”が炸裂するという。「知事としては、その機を捉え、暫定予算を組んで時間稼ぎをしつつ、都議会選挙のタイミングに合わせて自ら知事を辞職することも考えられます」(同)

 乾坤一擲、都知事選と都議会選のダブル選に持ち込み、総大将自ら出馬。再び小池旋風を巻き起こし、“小池新党”とともに勝利を呼び込むという(秘)プランだ。「その際、都議会自民党の若手を切り崩して小池陣営へ引っ張ることができたら、都議会自民党の勢力は選挙後、大きく減退することになります」(有馬氏)

 そしてここにきて、小池知事の背に力強い追い風が吹いた。これまで都議会で自民党と連立を組んできた都議会公明党が14日、連立解消を表明し、小池知事支持の姿勢を示したのだ。

「公明が準備していた議員報酬の2割削減案などを自民がまともに取り合おうとしなかったことから、自民と公明は決裂。公明は小池改革路線賛成を明らかにし、来夏の都議選でも共闘するとみられます」(都庁担当記者)

 勢いを得た女傑知事が来夏、抵抗勢力を殲滅するのか!?

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