無断引用もゾロゾロあり、調べてみると、桑満院長のクリニックのホームページから153本、桑満院長の個人ブログからも45本引用されていたという。そのうえ、その無断引用の中には内容が改竄されていたケースさえあった。

「今年の夏、海外旅行でひどい日焼けをした患者さんが見えたんですが、水ぶくれが起きる2度のやけど(2度熱傷)に直接タオルを当てたため、タオルが皮膚と癒着してしまっていました。また、9月頃に診た患者さんは、一般的なアレルギー検査項目には入っていない“クリ”の検査を頼んできました。不思議に思って理由を聞いたら、2人とも私のブログに出ていたからという。しかし、私は2度のやけどでタオルを当てろなんて間違った対処法を書いたこともなければ、“クリでゴムと同様のアレルギー症状が出る”なんて書いたこともないんです」(桑満院長)

 調べてみたところ、ウェルク記事から桑満院長のブログに約200本ものリンクが貼られ、その中には、桑満院長のブログ内容となんら関係ないものさえあったという。では、こうしたインチキ医療情報を見分けるには、どうしたらいいのか。

「検索のトップに来たからと、安易にその記事に飛びつかない。まずは公立病院、大きな病院のホームページなど信頼性の高いところの基本情報をチェックする。そのうえで、各病院や医者など、個々が得意とする分野がありますから、そうしたところを覗いてみる。また、引用ないしリンクが貼られている場合は、そこにアクセスし、内容が異なっていないか、そして信頼に値する情報に基づいているか、きちんとチェックすることです」(前同)

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