前出の桑満院長が言う。「私もブログで、そうしたところを批判したら、その医者が怒って電話してきて、訴えると言われたこともあります。医者が言っているから大丈夫とも言えないんです。私は、家族に危害が及ばないかと心配になるときもあります。ですから、NATROM氏が匿名なのも無理はないと思います」

 NATROM氏に、こうしたインチキ医学情報に騙されない方法を聞いた。「二つあり、一つはうまい話には気をつけること。たとえば、がん治療で“治る”と断定するのもそうですが、“すべてのがん”に効くなんてこともありえません。また、標準治療を全否定しているケースも完全にアウトですね。もう一つは、信頼できる主治医を持つこと。もし、今の主治医が信頼できないなら、別の医者を探しましょう。替える理由など、その気になれば何でもいいんです。今は少なくなりましたが、ともかくキチンと説明しない医者はダメ。問いにキチンと答えてくれる医者が一番です。医療情報に関して疑問などあれば、どんどん尋ねましょう」

 その他、医者らしき者が発信していてもニセ医者の可能性もある。ネットができない人も、周囲にお願いするなどして、厚生労働省の「医師等資格確認検索システム」で確認してほしい。そして医師の資格を確認できても、トンデモ医者の可能性もあるので、書籍などの掲載実績、批判を浴びていれば、その内容をチェックしてもらおう。一方、がんに関しては国立がん研究センターの「がん情報サービス」を活用し、それを基本とすべきだという。

 以上、巷にはびこるインチキ健康法に、くれぐれもご注意を!

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