「テレビ番組で阿部は由伸監督を監督とは呼ばずに、“由伸さん”と呼んでいると告白していましたが、2人の関係は微妙ですね。ギクシャクし始めたのは、昨シーズン中、肩の痛みで阿部がファーム落ちしてからです。阿部不在でチームは5位に低迷。監督にすれば、“主力のお前がしっかりしなければ”という思いだったはずです。怪我が治り交流戦の初戦で復帰した阿部ですが、打順は5番。その試合で結果を出しましたが、由伸監督は以後39試合も阿部を4番から外し続けたんです。これで、阿部との亀裂は決定的になったのでは」(前同)

 監督を支えるコーチ陣とも一枚岩ではないという。「原監督時代の残党ともいうべき村田真一や斎藤雅樹、ベテランの尾花高夫コーチなどが居座っているので、由伸監督はやりにくくてしょうがないはずです。監督就任時に“同年代の井端コーチの一軍昇格”を条件にしたのも、その理由ですよ。今季はさらに取り巻きを作るために、二岡智宏二軍打撃コーチを一軍コーチに昇格させました」(前同)

 コーチ陣内で、原残党と由伸派のせめぎ合いは、激化しそうだ。「それでも村田ヘッドは、無難に職務をこなしていると思います。問題は尾花投手コーチですよ。かつての名参謀も錆びついたともっぱらです。由伸監督の投手起用や投手交代などのタイミングがずれるのは、尾花コーチのせい。一時、澤村を熱心に指導していましたが、結果として、“登場するとファンからため息が上がる(笑)”澤村ができあがったわけですからね」(同)

 尾花コーチは一人前になった投手をやりくりするのは得意だが、新人の育成や新戦力の起用は下手だという。そこで巨人が緊急招聘したのが、ロッテで二軍投手コーチを務めていた小谷正勝氏だ。

「小谷コーチは、かつての巨人コーチ時代に、内海哲也(34)や宮國椋丞(24)、山口鉄也(33)を育てた名伯楽です。当時の清武GMとソリが合わず、チームを追われましたが、今回、尾花コーチの穴を埋めるべく復帰したんです。肩書は投手巡回コーチ。小谷さんの復帰は好材料ですね」(スポーツ紙デスク)

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