小原「シマエナガも子育ての時期は、親鳥は雛を守らなければならない。それなのに人間がカメラを持って構えていたら、カラスなどの外敵が寄ってくるんです。つまり、カメラマンがカラスに巣の場所を教えているようなものなんです。だから、まずはカメラを隠さなくてはいけない」

ゆま「え? カラスは人間が近くにいると、巣の場所が分かるんですか?」

小原「そうなんです。本当に賢いんですよね。だから、カメラをセットしたあと、ブラインドというテントでレンズを隠して、自分はその場から20メートルほど離れて、車の中からモニターを見つつ、遠隔操作でシャッターを切るんです」

ゆま「そんな撮影方法、想像もできなかったです!」

小原「もちろん、すぐには雛も出てこないので、あとは待機です。だいたい、朝の3時から夜の7時頃まで“張り込み”をしています」

ゆま「大変!」

小原「待機中は暇なので、ついつい間食してしまって、おかげさまで、シマエナガの撮影を始めて3か月で、15キロも太りました(笑)」

ゆま「アハハ。吹雪のシーンもよく撮れましたよね」

小原「吹雪の撮影は、吹雪になる前に現場まで到着しないといけないんです。吹雪いてしまうと除雪が間に合わず、通行止めになるので、現場に入れなくなるんで。なので、吹雪が来ると思ったら、事前に2日間ほどの食料と防寒具を用意して、現地に入ってしまうんですね」

ゆま「そんな苦労があるんですね……ホント大変」

小原「でも、かわいいから(笑)」

ゆま「ですよねー」

小原「写真も大量に撮るので、セレクトが大変なんですが、やっぱりかわいいんでね。ピントが合っていないボツ写真でも、見ていて楽しい。政治家のオッサンの写真をセレクトするのは辛いけど、ゆまちゃんみたいなかわいい女の子の写真を選ぶのは、ちっとも嫌じゃないのと同じです」

ゆま「アハハ、うれしい! 政治家といえば、小原さんはフライデー時代、やっぱり大物政治家を追いかけたりしていたんですか」

小原「そうですねー。田中角栄の病室を撮影したのも、実は自分なんです」

ゆま「え、それはすごい!?」

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