「女同士ということで、意識する面があるんでしょう。先の都知事選では、丸川氏が小池氏をコキ下ろす演説を繰り広げました。一方の小池氏は当選後、面会を求める丸川氏を、ひたすら無視しています」(都議会自民党関係者)

 加えて、予算を負担するのが「国」か「都」かで、2人は大モメ状態だという。「丸川の後輩である元テレビ朝日アナウンサー・龍円愛梨氏が、“小池新党”から都議選に出馬する動きがあります。これも、丸川の顔を潰そうとする意図が見え隠れします。さらに、2月中旬以降、東京五輪の予算を巡って、小池氏、丸川氏で因縁の会談も予定されてます」(前同)

 そこへ同席するのが、東京五輪組織員会の森喜朗会長。またも小池氏は攻めたいが、背景にはこんな事情がある。「小池氏が競技会場の移設を検討した長沼ボート場や横浜アリーナなどの問題で、森氏が横浜市長らに執拗にプレッシャーをかけた結果、小池氏は競技会場の移設を諦めざるを得なくなりました」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)

 恨みは鬱積。年明け早々、小池氏の怒りが爆発した。公衆の面前で、「森さんは文句ばっかり。でも、私はちゃんと組織委員会が稼げることを考えている。この器の違いを、ぜひ感じていただきたい」と、組織委員会の怠慢で五輪費用が膨らんだと当てこすったのだ。

「小池氏が、ここまではっきりと名指しで森氏を批判したのも初めてです。小池氏は、東京五輪の費用を抑えようと努めているそう都民に印象づければ、次の都議選を有利に戦えます。都に負担を押しつけんとする組織委のボスは、最も攻撃しやすい相手だといえます」(前出の有馬氏)

 そんな小池氏に、予期せぬ援軍も現れた。「都議会自民党の有志が、都議会に“百条委員会”を設置しようとする動きが表面化しました。“百条委員会”とは“地方自治法第100条”に基づく特別委員会の一つ。なんらかの不正疑惑が持たれた人間を追及するために、設置されるものです」と言うのは、都庁担当記者。

 ここで言う“不正疑惑”とは? 「設置の理由の一つは、五輪利権。予算が膨らんだ理由に、森氏とゼネコンの間に癒着があるのではとみているようです」(前同)

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