ジャニーズ事務所では歌手デビューする際、そのグループ名はすべてジャニー喜多川社長が決めている。そして、そこにはいろいろな意味や由来がある。たとえば1980年代、昭和を代表するジャニーズのアイドルトリオ「たのきんトリオ」は、田原俊彦の「た」、野村義男の「の」、近藤真彦の“近”を「きん」と読ませて、「たのきん」になった。
昨年末で解散したSMAPは、「Sports、Music、Assemble、People」の頭文字を取って命名。SMAP解散後の今年1月、ジャニーさんはメンバーたちの再出発に際し「素晴らしい(S)、メモリー(M)、ありがとう(A)、パワー(P)」と語っている。
そのSMAPが91年、念願の歌手デビューを果たした際には、キャッチフレーズもつけられている。それは、「光GENJIの弟分」だ。当時はジャニーズグループだけでなく、デビューするアイドルには必ずといっていいほど、キャッチフレーズがつけられていた。
SMAPの兄貴的存在だった光GENJIが、87年にデビューしたときは「超新星からのメッセージ」というキャッチフレーズがつけられた。CHAGE and ASKA(当時はチャゲ&飛鳥)が楽曲提供したデビュー曲は『STAR LIGHT』。まさに新しいスターの誕生といった雰囲気を感じさせるフレーズだった。
翌88年にデビューした男闘呼組のキャッチフレーズは「ジャニーズ事務所の落ちこぼれ」。これは、今までのジャニーズアイドルとは違う野生的な不良っぽい雰囲気が、彼らのウリであることからつけられたようだ。
そして94年デビューのTOKIOには「ダテに待たせたワケじゃない」というキャッチフレーズがつけられた。TOKIOは、Jr.としての下積み生活が長かったメンバーもおり、ファンからデビューを熱望されていたため、「待たせた」という言葉が入れられたのだろう。グループの背景やアピールポイントを的確に表したキャッチフレーズには、いろいろな思いも込められていたようだ。