まずは、前出の奥山院長が目の症状軽減策について、こうアドバイスする。「スマホ画面と目の間隔をなるべく多く取るだけでも、目の負担が軽くなります。また、画面を近づけないと字が読めないという人は、画面を見た後、遠くの物を見てピント調節をリセットするといいでしょう。さらに、+1度、もしくは+2度の老眼鏡をかけるのもオススメです。老眼鏡は100円ショップで売っている物でも構いません。+1度の物か、あるいが+2度の物かは、老眼鏡をかけて見て、目が疲れにくいほうを選んでください」 また、ドライアイ対策としては、こまめな瞬きを意識して行うのも効果的だという。

 避けたい使い方のシチュエーションは、目へのダメージが大きくなる「睡眠不足の状態」、画面が揺れることで眼精疲労を助長する「電車や車に乗っている際」と「歩行中」、また「暗い場所」だという。他方、目の最大の敵ともいえるブルーライトの対策としては、スマホ画面の明るさを低く設定したり、ブルーライトを低減するための画面シートを利用することが望ましいそうだ。この画面シートは、電器店で簡単に購入することができる。

 目に続いて紹介するのは、“スマホ姿勢”がもたらす諸症状への対策だ。前出の渡辺院長が以下のやり方を教えてくれた。まずはイスに座ってほしいが、その際、前屈みになりやすいようにイスの前のほうに軽く座る。その状態で両手を上に上げ、後ろに少し反らせる。そこから上半身を前方に徐々に倒し、同時に、両手を両足の前に持っていく。この体勢で両足の母趾球(足の親指の付け根の裏側にあるふくらみ)に力を入れながら、首の力を抜いて頭をダラリと垂らし、息を深く吸って吐くのを4回繰り返せば、スマホ使用による悪い姿勢から筋肉が解放されるのだ。

 また、姿勢を元に戻す際には、背骨を意識しながら、上半身を徐々に上げていってほしい。「頭を完全に重力に任せ、首に無駄な重さをかけないのが最大のポイントです」(渡辺院長) 携帯電話を操作して違和感が出たら、そのつど、試してほしい。

 前出の渡会院長がオススメするのは、なんとも簡単な方法だ。「首周辺が疲れたなと思ったら、両手を上げて手先を組み、後ろに数回反らすだけ」(渡会院長) 渡会院長は続けて、スマホ肘の対策を、次のように伝授する。

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