ゆま「シマエナガちゃんの写真を撮っている方とは思えないエピソードばかりです」

小原「一番危なかったのは、ソマリア紛争のときです。その日はフランス人の美人ジャーナリストと運転手、さらに通訳と一緒に地方のほうに取材へ行ったんです。すると、なぜか通訳が“今晩は、ここに泊まっていけ”と、やたら勧めるんです」

ゆま「どうして?」

小原「それが分からない。そういうとき、僕たち戦場カメラマンは、過去の経験を踏まえて、“今、何か違和感を感じないか”と思うようにしてるんです。そのときは、“今まで自分が泊まってきた場所と何が違うのか”と考え、今、違うのは、フランス人の美人ジャーナリストがいること、そして通訳がやたら宿を勧めてくること。そして、“これは襲われるかもしれない”と思ったんです」

ゆま「そうやって危険を察知するんですね」

小原「はい。ただ、すぐに断ると逆に怪しまれるので、日没の直前に運転手とジャーナリストに“逃げるぞ”と言って逃げたんです。案の定、その晩、そこの宿が襲われて、宿泊していた他のジャーナリストの方が被害に遭いました」

ゆま「怖い……まさにギリギリのところで仕事をされていたんですね……」

小原「なんだか真面目な話になりましたね。週刊大衆的には、大丈夫ですか?」

ゆま「アハハ。じゃあ、小原さんの恋愛話でも聞かせてください。カメラマンってモテそうですけど」

小原「報道の頃は正直、モテましたね。ただ、僕は結婚を3度もしているんです」

ゆま「バツ2!? それは小原さんの浮気が原因?」

小原「いやいや。僕のほうがフラれるんです。2番目の奥さんにも“あなたよりいい人が見つかった”と言われて離婚されました」

ゆま「そうなんだ……。でも、小原さん、最高です(笑)。今日の対談はすごかったです。シマエナガちゃんのかわいいお話から、事件や事故の怖い話まで」

小原「こちらこそ、楽しかったです。ゆまさんを見ていると、シマエナガを思い出しますね。ゆまさんも大きな病気をされて、いろいろとつらかったはずなのに、こうやって前向きに明るく頑張っていらっしゃる。シマエナガはつらいのかどうか分からないけど、あいつらも、いつもニコニコしているんですよね。見ているだけで、癒されます」

ゆま「うれしい! 今日はありがとうございました」

小原玲 おはら・れい
東京都出身。フライデー専属カメラマンを経て、報道写真家に。天安門事件、湾岸戦争、ソマリアの飢餓などを取材。その後、動物写真家に転身し、出版した『アザラシの赤ちゃん』は大ヒットとなる。地球温暖化問題にも取り組んでいる。

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