――抵抗?
佐野 私だったら、あまり親しくないとか今日初めて会った人に手作りのものをいただくのって、ちょっと怖いなって思うんですよ。あと、捨てられるんじゃないかなとも思いますね(笑)。
――あ~確かに。いきなりっていうのはちょっと警戒するかもしれませんよね。ちなみに、手作りで失敗した経験はありますか?
佐野 あります(笑)。学生の頃につきあっていた彼にハート型のガトーショコラを焼いたんです。大きさは3、4人分くらいのホールケーキ型で。
――かなり大きいですね。
佐野 はい。焼き上がって、それを箱に入れて渡したんですが、開けたら割れていて(苦笑)。
――え~!!
佐野 たぶん持ち運んでいるうちに、ぶつかったりして割れちゃったんだと思うんですけど……
――ヤバいじゃないですか。それって“別れよう”っていう意味なのかなって勘ぐっちゃいますよね。
佐野 そうですよね。今となったら笑えるエピソードです(笑)。でも、最近のバレンタインは、携帯のLINEのスタンプだけですませちゃう子もいるそうですよ。
――え、そうなんですか!?
佐野 すごく手軽なバレンタインですよね。
――でも、それはちょっと寂しい感じがしますね。
佐野 やっぱり、チョコもらいたいですか?
――う~ん……正直言うと、そんなにいらないかな(笑)。
佐野 そうですよね? 女性も作るのは大変だし、男性もお返しが大変だし。チョコはそんなに日持ちしないから、結局みんな一斉に直前に買いに行くからチョコ売り場は大混雑になっちゃうし……。そういった意味では、本音のところではちょっとしんどかったりするんですよね。だから、本命にだけあげて、義理とかだったらスタンプとかでいいのかな……って。
――そうかもしれませんね~。ホワイトデーに男性からもらってうれしいものはありますか?
佐野 さっきも話しましたが、私はお友達に一口くらいのお菓子しか贈らなかったのに、丁寧にクッキーとかハンカチとかをくれて、なんか申し訳ないなって思っていたんです。もちろん、うれしいんですけどね。だから「あのとき、ありがとう」のひと言でいいかな。
――あっさりしてますね。
佐野 使えるものが欲しいっていうのも、なんかおかしな話だし、気持ちがもらえればいいかなって。
――世の中の女性、みんなが佐野さんみたいだったらいいですね。